カゴメ、「野菜をとろうキャンペーン」実施 日本の健康リード

飲料 キャンペーン 2020.01.24 12001号 03面
野菜の不足分60gを象徴化(左からカゴメ山口聡社長、「野菜生活100」プレゼンターの上野樹里)

野菜の不足分60gを象徴化(左からカゴメ山口聡社長、「野菜生活100」プレゼンターの上野樹里)

 カゴメは過去最大級の「野菜をとろうキャンペーン」を行い、日本全体の健康を導く。野菜の摂取量が計れる「ベジチェック」を100万人に体験してもらう。幅広い業種の企業に連携を呼び掛け、社員1600人の「野菜マエストロ」、20万人の株主から「野菜アンバサダー」といった伝道師を育てる。野菜不足の実情と必要性、上手な活用法を知ってもらう。10年間変わらない「あと60g」(キャンペーンスローガン)の野菜の不足量を「本気で解消する」(山口聡社長)。

 「トマトから野菜の会社」を目指し、国民に野菜摂取を長く促してきたが、今回のキャンペーン対象数は過去最大。「ベジチェック」はLEDセンサーに手のひらを当てれば、数十秒で野菜摂取の推定値を表示する。簡単に結果が見られ、不足分が実感できる。2月から全国で体験会を開き、野菜をおいしく、大量に取れるレシピを配る。2年間で100万人に測定してもらう。

 連携は鉄道や航空会社、製薬、電機といったメーカー、料理学校など20の団体に呼び掛け、順次公開する。異業種と協業し、従来なかった訴求法と接点を増やす。マエストロは社員総出の独自検定。基礎知識と加工品を生かした摂取法を習得する。個人中心の株主は商品のヘビーユーザーであり、最大の理解者。アンバサダーを募集し、家族や友人に野菜の魅力を伝えてもらう。

 スローガンはこれまで野菜不足ゼロを掲げていたが、「野菜をとろう あと60g」とロゴで1日当たりの不足量を明示。目標350gを実現できる可能性が高いことを訴え、意欲を喚起する。「野菜生活100」をはじめとした飲料、ベビーリーフなどの家庭用食品のほか、「冷凍グリルミックス」「野菜だし」といった中・外食向け商品も拡充する。

 健康経営を後援する健康サービス事業は17年秋から始め、セミナーを累計230回開催。受講者は1万3000人を超え、ブランド力や総合研究所、70人の管理栄養士といった強みを生かす。「ベジチェック」はレンタル・リースを提案し、半年で導入120企業を超えた。(吉岡勇樹)

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