食品値上げニュース

食品値上げニュース

2023年の食品値上げ一覧

食品値上げまとめニュース

食品値上げ、年内2万8000品超 価格交渉早期化も課題山積 昨年超えるペース

2023.06.14

本紙調査で6月中旬までに明らかになった2023年の食品値上げ数は2万8000品を超え、昨年を上回るペースで価格改定の動きが進んでいる。値上げラッシュ当初は製配販の交渉が難航し、容易に価格が上がらなかったが、このところ状況は一変。光熱費などの高騰で小売業のコスト吸収が限界に達したのを受け、値上げ交渉の決着と店頭売価への反映が早期化している。一方で節約志向の進行によるマイナス影響も相次ぎ発生し、物価上昇局面の需要喚起へどう取り組むか、重要課題に浮上してきた。(篠田博一)続きを読む

昨年の食品・酒類値上げ12万8000件超 国分、商品マスター改定実績開示

2023.04.19

12万8677件–。この数字は国分グループ本社が取り扱う商品のうち、昨年1年間に価格改定作業を行った商品マスター件数だ。22年度の食品値上げは過去最多の2万品を超えたと一般メディアなどで盛んに報じられたが、それを大幅に上回る市場実態が大手卸のマスター改定実績から浮き彫りとなった。続きを読む

農水省、価格形成で協議会開催 仕組みづくり検討

2023.09.01

農林水産省は8月29日、「適正な価格形成に関する協議会」の初会合を開いた。原材料やエネルギー価格の高騰を背景に、同省が現在進めている食料・農業・農村基本法の見直し論議では食料安全保障が重要政策に浮上。フードチェーンを持続可能なものとするため、検討の場ではコスト増分を適切・円滑に価格転嫁できる環境が必要との結論を得た。協議会はこうした考えの下に発足。制度化を前提として、適正な価格形成のための仕組みづくりなどを話し合う。続きを読む

2023年12月の主な値上げ

社名商品名改定率
森永乳業家庭用バター・クリーム約4.0~7.6%
雪印メグミルク家庭用乳食品・市乳商品・業務用商品約0.8~7.0%

業種別の動向

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塩特集:相次ぐ値上げ 自助努力の限界超える

2023.11.23

想定を超える物流費やエネルギーコストの増加、円安による輸入塩価格の高騰などを背景に、塩業界では経営環境が急速に悪化している。メーカーは自助努力でコストダウンを進めてきたが、すでにそれも限界に達し、昨年から今年にかけては多くの企業が価格改定を行った。適正な利益を確保し、それを商品開発や人材育成、設備更新などの定期メンテナンスに充てられなければ、持続可能な成長は見込めない。続きを読む


食品値上げニュース

粉ミルク輸出に異変 コロナ前にダウン 価格改定・競争激化影響か

2023.11.08

2022年に年間9000tを超える規模にまで伸長してきた育児用粉ミルク(調製粉乳)の輸出量が、ダウントレンドに転じている。財務省「貿易統計」によると、23年1~9月の輸出量は前年を1割以上下回って推移。新型コロナウイルス感染症拡大前の水準に近づきつつある。少子化の半面、国内生産量・輸出量ともに増加基調にあり、アジア圏を中心に海外需要を獲得してきた日本産粉ミルクだが、原材料価格の高騰などによる複数回の価格改定や、消費国・地域での他国産製品との競合などが影響しているようだ。続きを読む


こうや豆腐特集:厳しい製造コスト増、適正な価格転嫁避けられず

2023.10.18

こうや豆腐普及委員会によると、こうや豆腐カテゴリーの23年4~9月期販売金額は前年同期比0.8%増と、ほぼ横ばい。一方で商品単価は約7%上昇しており、木下委員長は「販売数量の減少が表れた結果。実態は、もっと悪い状況だと思っている」と危機感を示す。続きを読む

販売・消費者の動向

◆中部流通特集:低価格志向応えるSM好調 北陸資本SM、愛知で人気

2023.09.26

中部地区の主要スーパーであるマックスバリュ(MV)東海(浜松市)の2024年3~5月期の連結決算、スーパーマーケットのバローを中核とするバローホールディングス(HD、岐阜県多治見市)とヤマナカ(名古屋市)の24年4~6月期の連結決算がこのほど出揃った。新型コロナウイルス感染症の5類引き下げに伴う各種行動制限の解除などで消費が活性化。昨今の値上げ効果も後押しし、3社とも増収となった。続きを読む


明日をよむ インテージ・マーケティングコラム(29)揚げ物メニューの外部化

2023.08.16

昨今の値上げラッシュの中でも代表的な品目の一つである「サラダ油・天ぷら油」は、インテージSRI+(全国小売店パネル調査)によると、2022年の販売金額は20年比111.7%とプラスだが、販売個数は85.3%だった。これは単価が上昇し、それに伴い購入量が減少していることを意味している。この傾向はサラダ油・天ぷら油の中で主力のキャノーラ油で特に顕著だ。続きを読む


データで読み・解き・探る食の今:23年上半期GMS・SM 値上げの影響顕著

2023.08.09

23年上半期(1~6月)のGMS、SMの販売動向は両業態とも前年を上回った。食品の値上げの影響が影響し、客単価が上昇したのが売上げを押し上げた。部門別ではアフターコロナに移行する中、人流の活発化による中食需要の増加で惣菜が好調で全体をけん引した。売上げは前年を上回っているものの、節約志向が強いとの声も聞く。続きを読む

海外の動向

インドで牛乳価格高騰続く 一般家庭家計へ影響大

2023.02.24

世界最大の牛乳生産を誇るインドで、牛乳の価格高騰が企業経営や家計を直撃している。昨年1年間で4回の値上げを実施したメーカーもあり、一部では庶民の手が届きにくくなる事態となっている。一方、政府は近隣国への輸出を拡大するため、牛乳の生産量を向こう5年間で2倍にする計画を打ち出している。政府や政府系協同組合などは潤うものの、国内向けメーカーや消費者は価格高騰の影響を直接に受けることになる。ロシアによるウクライナ侵攻などを契機に、コストの増大は深刻な状況となっている。続きを読む


タイの即席麺業界と政府 値上げめぐりバトル

2022.09.12

ロシアによるウクライナ侵攻などをきっかけに世界的な食材の高騰が続く中、タイの即席麺業界と政府が壮絶な神経戦を続けている。経営が圧迫されているとして販売価格の大幅引き上げをしたい業界に対し、タイ政府商務省が価格統制制度を理由にこれを認めて来なかったのだ。メーカー各社は異例の集団直訴に出たほか、海外への輸出や利益がより多く確保できる高級品の販売を強化するなどして圧力を強めた。結果、商務省側が折れた形になって一袋1バーツだけの値上げを認めたが、なお火種は残ったままだ。続きを読む


小麦の急激な値上げがオランダ人の食生活に大きな影響

2022.06.10

オランダでのヒマワリ油の値上げについて前回のコラムでお伝えしたが、値上げは食用油だけではない。オランダは1月から5月までのわずか5ヵ月で平均10%のインフレを記録している。確かに、今年に入って日々の小さな買い物の支払い時に、レシートを二度見三度見するのが続いている。日本のように「来月から○○が値上げ」という告知のないオランダでは、すべてが平然と行われるため、買物の現場で現実を突きつけられる。続きを読む

コスト増対策・高付加価値戦略

全国卸流通特集:エリア別動向=近畿 価格改定と経費減が効果

2023.09.30

近畿エリアの食品卸売業各社は、総じてここまで価格改定による売上げ増や業務用市場の回復の効果を受ける一方、物量減少により物流経費が抑制されることで利益面にプラスの状況となっている。こうした中、AIを活用した物量の需要予測を取り入れるなど、生産性の向上に努めている。2024年問題など、今後のさらなるコストアップ要因への対応を図っている。(藤林敏治、徳永清誠)続きを読む


食品卸業界、コスト圧力増大懸念 2024年問題控え全体最適推進へ尽力

2023.09.27

大手食品卸の22年度決算は価格転嫁の遂行と適切なコストコントロールで未曽有の好業績となったが、下期の相次ぐコスト圧力に厳しい対応を迫られそうだ。物価上昇に伴う消費の冷え込みと人件費などコスト高騰に加え、業界喫緊の課題である「2024年問題」への対応負荷が増大。コロナ後の売上げ確保に苦慮する小売業が原価引き下げ要請を強める恐れもあり、予断を許さない状況となっている。続きを読む


酒類流通の未来を探る:高単価品に軸足 「和」「小」「低」で需要つかむ

2023.07.22

酒類卸各社が高単価品の販売に軸足を移しつつある。コロナ禍を経て成人1人当たりの飲酒量が減り続けている。売上げ維持のため高付加価値品の育成を進めて「量から質」への転換を急ぐ。物価高や物流問題といった業界課題に対応しつつ、高単価品が売れる環境づくりを目指す。(岡朋弘)続きを読む

解説・コラム

明日をよむ インテージ・マーケティングコラム(27)小麦値上げの影響

2023.05.01

食用油、調味料などの商品から電気・ガス代など光熱費まで、世の中で値上げが相次いでいる。商品の原材料高やロシアによるウクライナ侵攻、円安による影響を受けており、私たちの家計への打撃は計り知れない。今回は食品の値上げの中で特徴的な販売動向を探るため、22年4月から今年3月までを対象期間とし、SRI+(全国小売店パネル調査)の数値を調べてみた。続きを読む


食品値上げニュース

大手NBメーカー・春夏商戦、定番ブランド増強、商品力で勝負

2023.04.10

物価上昇やコロナ影響の緩和などで消費の変化が進む中、大手NBメーカーが新製品で需要喚起へ取り組む動きが盛んだ。今春はコスト環境が急変した昨シーズンに比べ新製品の発売数を抑えた企業もあるが、定番ブランドの強みを生かした商品展開など、価格以外の訴求へ知恵を絞った施策が目立つ。高まる節約志向や外食・中食への消費分散といった市場の変化に対応し、需要の活性化へつなげたい構えだ。続きを読む


食品値上げニュース

値上げ、勝敗の決定的要素でない PBシフト、極端には進まず

2022.10.24

未曽有の食品値上げラッシュを受け、市場におけるPB商品へのシフトはどう進んでいるか。値上げ影響によるカテゴリー間の勝ち負けはどうなっているか–。全国約5000店舗を網羅するマーチャンダイジング・オンのRDS市場データによると、今年は農水産加工品などPB比率が2~3割上昇した分野がある一方、油脂やアルコール類ではPB比率が軒並み縮小するなど、カテゴリ-単位のPBシフトはさほど顕著ではない。市場で大幅に伸長しているカテゴリーには加工米飯、乳酸菌飲料、冷凍食品といった値上げ対象品目や高価格帯商品が上位を占めることから、値上げはカテゴリーの勝敗を左右する決定的な要素ではなく、本質的な価値提供が需要活性化の鍵を握るとの見方もできる。続きを読む

外部リンク

消費者物価指数(CPI) 統計局ホームページ

食品の価格動向:農林水産省