メニュートレンド:日本一ご飯に合うラーメン “背徳グルメ”の先駆け

2022.05.02 519号 01面
スタ満ソバ 900円(税込み) 具材がてんこ盛りでボリューム満点、スタミナ満点

スタ満ソバ 900円(税込み) 具材がてんこ盛りでボリューム満点、スタミナ満点

この量で1人前。まずは豚ばら肉を背脂で炒める

この量で1人前。まずは豚ばら肉を背脂で炒める

モチモチの食感の自家製麺。1人前240g

モチモチの食感の自家製麺。1人前240g

小ライスを注文して「ミニスタ丼」にするのも人気

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醤油色に染まった麺をすき焼きのように卵につけて食べるのも美味

醤油色に染まった麺をすき焼きのように卵につけて食べるのも美味

 昨年あたりから、ちまたでにぎわい出した「背徳グルメ」とは、コロナでいろいろな制約を受ける中、「食べたい物を思いっきり食べたい!」といったニーズに応えるもの。ヘルシー志向など、なんのそののハイカロリー。うまさ優先である意味、潔い。コロナ以前、すでにこのトレンドを見越したかのように誕生したのが「すず鬼」の「スタ満ソバ」だ。

 「スタ満ソバ」とは、店名が示す通りスタミナ満点のラーメンのこと。麺は食べ応えと噛み応えのあるモチモチの太麺。その麺を覆い隠すほどたっぷりとのった豚ばら、玉ネギ、ニラ。さらに刻みニンニク、ショウガ、背脂は希望のものが無料でトッピングされる。

 1人前で豚ばら140~150g、玉ネギ80~100g、ニラ20gとボリューム満点。豚ばらはスライスではなく拍子木切り、玉ネギも形がわかる大きめカットで具材の存在感がある。背脂で豚ばらと玉ネギを炒めてから醤油ベースのスープで煮込めば、具材のうま味が存分に染み出した極上のラーメンスープが完成。そのスープを先に丼に移してから、豚ばらと玉ネギにニラを加えてサッと炒めて仕上げる。

 丼の中で背脂が光る。醤油ベースのスープで太麺が茶色に染まる。カロリーが高そう、塩分が多そう…と思うが、そこが「背徳グルメ」。「体にいいラーメンを求めて、ラーメンを食べにいらっしゃるお客さんはいませんから」と同メニュー考案者の鈴木信介オーナーの言葉に納得する。実際に食べてみると想像していたほど脂っぽくない。見た目をいい意味で“裏切る”食べやすさがある。

 「スタ満ソバ」の狙いの一つが「日本一ご飯に合うラーメン」。醤油味のスープとそのスープで煮込んだ肉と野菜が、ご飯に合わないわけがない。同メニューを注文したお客さんの大半がライスをオーダーするという。

 背徳だろうが、なんだろうが、おいしいものをお腹いっぱい食べて「明日も頑張ろう!」と元気がもらえる、まさしくスタミナ満点の絶品ラーメンだ。

 ●店舗情報

 「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」

 所在地=東京都三鷹市下連雀3-28-21/開業=2019年/坪数・席数=20坪・10席/営業時間=18時~22時。日曜休/平均客単価=1100円

 ●愛用食材・資材

 「本醸造醤油」 宮醤油店(千葉県君津市)

 これじゃないと味が決まらない

 江戸時代の天保5(1834)年創業。千葉県内房の温暖な気候と良質な水に恵まれた天然醸造方式の醤油。「ここの醤油は千葉県のご当地ラーメン『竹岡式ラーメン』で使用しているものです。この醤油の味が好きで、これじゃないと『スタ満ソバ』は成立しませんね」と鈴木オーナー。

 規格=1.8L

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