話題の飲食施設 ラ・ブラッセリー・デュ・カリ(2)アジアと欧州融合スパイス料理

1996.08.19 107号 15面

エスビー食品は「カレーの王様」でカレー専門店をチェーン化しているが、この店はそれを越えた新業態、食事・喫茶・アルコールの多彩な飲食シーンを提供する場(空間)を考えているのだ。

「客層や利用状況など当初の店の狙いと異なっている面もありますので、とまどいもありますし、また、反省も修正もしていかなくてはならないところもありますけど、営業成果は思惑以上にあがっているのです」(武智総支配人)

客単価昼一四〇〇円、アイドルタイム七〇〇~八〇〇円、夜二五〇〇~二八〇〇円。客数は最高で一日四五〇人を記録したこともあった。

現在は落着いて四〇〇人前後をキープしているが、この数字でもすでに厨房能力を越えており、昼夜の繁忙時はサブ厨房で調理に対応しているという状況だ。

この新業態はすでに消費者に支持されていることを物語っているわけだが、誤算もある。当初は中高年層のサラリーマンを集客する意図があったが、フタを開けたら二〇代前半の若い女性客やカップルが七~八割以上という結果で、それもビュッフェ利用が大勢を占めるという状況だ。

この店のコンセプトがまだ十分に理解されていないということだ。

「正直いって若い女性客では客単価は上がらないし、営業効率(客回転)なども落ちるのです。“スーパーHANAKO族”といいますか、中心客層を三〇歳前後の個性派の女性客に引き上げたいと考えているのです」(武智総支配人)

人気はヨーグルト入り海老のカレー(インド)一一〇〇円、キーマカレー(同)、なすのカレー(スリランカ)各九〇〇円など。

店名/「ラ・ブラッセリー・デュ・カリ」(エスビー食品直営)▽所在地/東京都中央区銀座六‐二▽電話/03・3571・7301▽総支配人/武智伊知郎▽店舗面積/一、二階一二四坪、一二二席▽客層/二〇代の若い女性七、八割▽客単価/昼一四〇〇円、アイドルタイム七~八〇〇円、夜二五〇〇~二八〇〇円▽日商/月~金六〇万円、土・日三〇万円前後▽初年度売上げ目標/二億四〇〇〇万円▽営業時間/平日午前11時30分~一階午後9時15分ラストオーダー、二階10時30分同、全店午後10時閉店、土・日午前11時30分~一階午後10時15分、二階午後7時30分、全店午後9時閉店

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