スペイン料理一口メモ:タパスとピンチョスはどう違うの?
以前、スペインのおつまみといえば、「タパス」と呼ばれるケースが多かった。これは、日本でいう居酒屋料理的なもの。ゆえに小皿料理と訳されて洋風居酒屋のキャッチにも使われていた。ピンチョスとはどう違うのか?
タパスもピンチョスも生ハムやチョリソー、野菜魚介のマリネ、シーフードの天ぷら、内臓の煮込み、卵料理、ありとあらゆるものがある。料理の差ではないことは顕著だ。
もともと「タパ」とは「ふた」という意味。その昔バールで、取り皿がなかったため、料理をパンの上にのせ、それをグラスの上に置いていた。グラスにふたをした格好になるために、小皿に取り分ける料理をタパスというようになった。
ピンチョスという呼び名は、バスク地方のサン・セバスチャン独特のもの。パンにのせたタパスに楊枝(串)を刺して固定したものである。