今年注目の店:NYのグルメスーパー「DEAN&DELUCA」上陸 王利彰氏
今年注目の業態は「デリカフェ」。今年6月、ニューヨークで人気の高級グルメスーパー「DEAN & DELUCA」が伊藤忠商事と組んで日本に進出する。日本法人の出資者には、伊藤忠のほか、すかいらーく会長の横川紀夫氏((株)ジョージズファニチュア)、ロータスなどでカフェブームの火付け役となった山本宇一氏((有)ヘッズ)が名を連ねている。
DEAN & DELUCA はデリカテッセンが豊富で、ニューヨークでは簡単なイートインコーナーがある。日本でどのような店舗をつくるか非常に楽しみだ。
また、依然と惣菜ブームだが、どの売り場・店も和食が弱い。柿安もロックフィールドも成功したとはいえない。その理由は、(1)彩りが地味で変化に乏しく華やかでない(2)添加物を使わないと色がきれいに出ない、などである。
「ホテいち」というホテル惣菜も注目されているが、ホテル料理は作った瞬間が勝負。惣菜は二時間以上たっても見た目やおいしさを保たなければならない。調理方法もまったく異なる。また価格が高く和食が少ないこともデメリットだ。
和風惣菜は開発途上。これを制する店・企業が、これからの惣菜業界を制するだろう。
◆王利彰(おう・としあき) (有)清晃代表取締役 昭和22年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、(株)レストラン西武(現・西洋フードシステム)を経て、日本マクドナルド入社。SV、米国駐在、機器開発、海外運営、事業開発の各統括責任者を経て独立。外食チェーン企業の指導のかたわら立教大学、女子栄養大学の非常勤講師も務める。食の総合ポータルサイト「Food104」(http://www.food104.com)を運営。食ビジネスの情報交換の場として、メーリングリストや、人材募集、店舗物件などBtoBの情報も提供している。