特集・進化するラーメン:ご当人ラーメンの旬を読む

2006.11.06 321号 21面

ラーメン市場は2002年のラーメンバブルを経て定着期にあります。しかし多様化は依然加速しており、これといった大きな潮流は見あたりません。市場が成熟して、ラーメンの醍醐味が一層奥深くなった印象ですね。

強いていえば「二郎」と「大勝軒」の躍進が目立ちます。東京・三田が本店の二郎は5年前まで、のれん分けによる10店ほどの勢力でしたが、ここ数年、孫のれん分けと熱烈ファンによる見習い出店が全国に飛び火、二郎系として100軒を超える勢いです。同じく東京・東池袋が本店の大勝軒も10年前は数店でしたが、二郎と同様、いまや全国に300軒を数えます。

二郎のラーメンは「ラーメンではなく二郎という食べ物」と評され、独特な注文方法と極太麺が有名です。大勝軒といえば、麺のボリュームに圧倒される「つけ麺」が代名詞です。いずれも豊かな個性が熱烈なファンを引き付けていますね。

ラーメンの歴史は150年といわれます。当館は一過性のトレンドを追うよりも、地域に根付き、さまざまな影響を与え、長年にわたり支持されている店を中心に、皆さまにご紹介しています。今後も地道に愛され続けているラーメンの掘り起こしに注力していきます。

(新横浜ラーメン博物館広報主任・中野正博氏)

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