ビッグイーツ、ベジタブル志向のカフェ「イート・モア・グリーンズ」オープン

2007.05.07 328号 7面

多様化の時代、ベジタブルというニッチマーケットに狙いを絞ったカフェ&ベーカリーがオープンした。(株)ビッグイーツ(東京都港区、電話03・5793・3895)が手がける新業態「イート・モア・グリーンズ」(東京都港区、電話03・3798・3191)がそれだ。同社後藤順社長は「海外に行くと当然のようにベジタリアン向けレストランやカフェがある。利用客の中には宗教的な理由ではなく自らの健康のために菜食主義を志向する人も多い。絶対数は限られるが、日本にもニーズは確実に存在する」と語った。

「イート・モア・グリーンズ」はナチュラル志向のフード&アルコールを提供するカフェと、ブレッドを販売するベーカリーの2機能を併せ持ち、産直野菜を豊富に使った料理を提供する。ベジタリアンカフェといっても、ピザ、キッシュ、各種スパゲティなど、ごく普通のメニューが並び、特別に構えたところはない。

同社はニューヨークの「ドーナッツプラント」とライセンス契約を結び、丸の内、白銀台などに直営9店を構えるが、「イート・モア・グリーンズ」は後藤氏発案のオリジナルブランド。同店が立地する麻布十番は外国人も多く、ベジタブル志向の店が受け入れられる余地は十分にある。

「グローバル化は経済だけの問題ではありません。食に関しても確実に国や地域のハードルが低くなっている。しかし、東京にはビーガンやベジタブル志向の方々の集う場所があまりにも少なかった。イート・モア・グリーンズを出店することで、従来のイタリアンやフレンチとは違う業態を確立し、こうした料理を必要とする人たちに愛される店を造っていきたい」と語る後藤社長。本格的ベジタブル・カフェが日本にも定着するか、同店の今後に注目したい。

※ビーガン(vegan、完全菜食主義者)=ベジタリアンの中でも肉、魚、卵、乳製品も食べない人を指す。

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