外食産業活性化への提言 ほっかほっか亭総本部・田渕道行取締役
私どもは平成5年2月期の決算で、店舗数約二二〇〇店、売上げ一二四一億円を達成致しましたが、やはり、その後の営業の推移をみますと、厳しいということを実感しております。
今期は売上げ一四〇〇億円、店舗数二四〇〇店を目標にしておりますが、売上げにつきましては、10月現在九三%強の達成率で、最終的には五%程度の伸び率にとどまるものと予測しております。
しかし、これは地域別にみますと、東部地域が九六・三四%、関西地区一〇〇・六二%、九州地域一〇一・四八%、全国平均でみますと九九・四八%で、決して均一的な伸びではないわけです。
とはいいましても、現状維持か微増というのがここ一、二年の推移で、バブル時代のようにひと桁、ふた桁台の伸びはもはや期待できないというのが、かくしのない状況です。
不況ムードによる消費者の買い控え、事業所立地における残業食利用の低下、一食当たりの消費単価の伸び悩みといったことなどが、その大きな要因であるわけですが、たとえば、この消費単価の推移をみますと、八九年三八一円、九〇年四四一円、九二年四五八円、九三年(四二〇円)と不安定な状況にあり、決して上昇ムードにあるということではないわけです。
《消費者への負担は極力避ける 》 とくに、高単価商品(五五〇~六〇〇円)の売れゆきが鈍化傾向にあり、やはり、この点に消費の冷え込みが象微的に出ているという気が致します。
もっとも、私どもの弁当商品は、ファミリーレストランやほかのファストフードと比較しても、単価的にはかなり安価に設定していますので、その点では全体的なレベルでみますと、落ち込みは小さく、むしろ善戦しているという状況でもあるわけです。
もっとも安価といいましても、単に“安い”というだけではダメでして、ボリューム感、お値打ち感がなくては広く支持されないということです。
それと、九三年は消費の低迷に加えて、冷夏による米不足の問題があり、原材料コストを押し上げる結果となり、先行きに不安材料を呈しています。しかし、現在のところはまだそれらのコストを十分に吸収できる状況にあり、値上げして消費者に負担をかけるというようなことはありません。
新年度および今後の考え方については、持ち帰り弁当ビジネスのイメージ刷新と、他チェーンとの差別化を強く押し出していくために、看板や店舗デザインを変える方向で検討を加えています。
また、メニューに関しても、作り立て、高ボリュームと高付加価値商品の提供をより積極的にしていくほか、店舗オペレーションの強化充実を図っていく考えでおります。
これらの事業戦略によって、九四年度は新たに活路が切り拓けるものと期待しているところであるわけです。














