お店のトイレ 「かに道楽」の場合 音と臭いのシャットアウトに工夫
接待利用のお客が多い(株)かに道楽は、トイレにも並々ならぬ気配りをする。今津久雄専務は「トイレは廃水の関係で最初からスペース、場所が決められているため、どう工夫するかがポイント」といい、女性が敏感な音とにおいを柔らげるさまざまな工夫をしている。
その一つは、トイレには必ず二つのドアを開けて入るようにし、個室扉を入れると三つは欲しいという。ドアは自動ドアである。においに他のにおいを被せることは基本的に行わず、換気を重視している。その工夫の一つが、においは空気より軽いので上に行くが、上に行く前に取ろうと、便器の高さと同じ位置に換気扇を置いていること。
平均店舗の二〇〇席で女性トイレは三つ、男性は小便二つ、大便一つの設計。お客の平均滞在時間は三時間で、トイレには約二回通う。宴たけなわになって混み合うピーク時間が多少あるが、不自由はかけない数である。
一時、手を洗った後にドライお手拭きが良いということでオリジナルトイレお手拭きをトイレに用意したところ、月に三〇〇~五〇〇枚紛失。あまりのコスト高に従来のおしぼりに戻してしまった。利用者のモラルも大事である。
女性トイレの三面鏡も後ろ姿まで見えると好評。ハブラシもある。これでもまだまだトイレには納得できず、「頭からトイレは洋式と思っているが、お客はどう思っているか知りたいと近々お店でトイレアンケートを取る予定」である。