食の華探究 高級中国料理「唐人飯店」
高級中国料理唐人飯店(東京都中央区、03・3275・3003)は、新感覚の中国料理を堪能できる店だ。
料理長の飯塚氏は「今までの中国料理は北京、上海、四川、広東の四つの大きな軸があり、それぞれに形式張っていた。だが、これからはそれらの基本を固めつつオリジナリティーを打ち出さなくてはいけない。特に今は中国料理をタイ風にアレンジした料理が流行しつつあるし、同じ中国料理でもそれぞれの地方の料理法をミックスさせる傾向にもある。これからの日本の中国料理の成熟が楽しみだ」と語っている。
今回は中国料理のクロスカルチュアーキュイジーヌを感じさせる前菜とデザートを作ってもらった。
(1) 鴨肉を塩、硝石でよく揉み、重石をのせて四、五日漬けておく。
(2) (1)を中が赤くなるまで天日に干す。
(3) (2)をボイルし、ネギ、ショウガ、酒と一緒にバットにいれセイロで二時間くらい蒸す。
(4) 冷まして薄切りにして提供する。
〈調理のポイント〉塩を多めにし、硝石を入れすぎないようにする。
〈調理法について〉もともとは上海料理の技術で、豚バラや牛タンなどをこの方法で調理する。鴨を使うことにより北京風に仕上がる。
〈希望提供価格〉一五〇〇円
(1) 愛玉の種子をさらしまたはガーゼに包み、水を入れたボールの中でよく揉む。
(2) 底の浅いバットに(1)を流し、冷蔵庫で三時間くらい冷やす。
(3) (2)が固まったら四角に切り、器に入れ薄めのシロップを注ぎ、レモンを添えて提供する。
〈食材について〉愛玉は台湾の食材で、アケビに似た実の種のことをいう。水の中で揉むと水がゼラチン状に固まり、サッパリした舌触りになる。一キログラム一万円もする高級品だが、コップ一杯の量で五リットル分作ることができる。
〈調理のポイント〉水はミネラルウオーターまたは井戸水を使用すること。水道水を使用すると一日くらいで溶けてしまう。井戸水などを使用しても三~四日で溶けるので作る際、量に注意する。また、提供する際レモンを絞るとおいしく仕上がる。フルーツカクテルは入れない方がよい。
〈希望提供価格〉五〇〇円