メニュートレンド:究極の肉食バーガー シェイクツリー「ワイルドアウト」

2016.05.02 446号 02面
「ワイルドアウト」1,450円(税込み) ソースは自家製のオニオンステーキソースとマヨネーズを使用。フライドポテトとピクルスが付く

「ワイルドアウト」1,450円(税込み) ソースは自家製のオニオンステーキソースとマヨネーズを使用。フライドポテトとピクルスが付く

JR「錦糸町駅」北口から徒歩で10分ほど。小規模オフィスや住宅が混在するエリアで周囲に商店は少ない。平日は地元客が中心だが、週末は遠方からの目的客も訪れて行列になる

JR「錦糸町駅」北口から徒歩で10分ほど。小規模オフィスや住宅が混在するエリアで周囲に商店は少ない。平日は地元客が中心だが、週末は遠方からの目的客も訪れて行列になる

 グルメバーガーのトレンドがいよいよ本格的になってきた。米国から日本初上陸を果たしたブランドはメディアをにぎわせ、国内からも個性的なブランドが続々登場している。その中でもひときわ独自性を放つアイテムが「シェイクツリー」のワイルドアウトだ。とりわけ客がSNSで投稿して一躍注目を浴びた同品はバンズでパティを挟む代わりに2枚のパティで具を挟む常識破りの肉肉しい一品だ。

 ●パティで具を挟む常識破りで大注目 SNS効果で定番メニューに昇格

 米国のスラングで「羽目をはずす」という意味の同品。絶大なインパクトを発揮してバーガーマニア必食のキラーアイテムとなっている。

 「当初は裏メニューだったのですが、お客さまに写真をSNSに投稿していただいたことをきっかけに同品目当てに来店する目的客が急増したことから定番化に踏み切りました」と木村雄太オーナーは語る。現在では多い日で1日10食を売るヒットメニューにまで成長した。

 商品の心臓部であるビーフパティは2枚で240gとボリューム満点。米国産牛のチャックアイロール(牛肩ロース)を100%使用し、武骨に手切りした肉をペースト状にミンチした肉でつないで1枚にまとめている。これでジューシーなうま味と肉を食いちぎる肉食の醍醐味を実現した。その他の具材はレッドオニオン、トマト、チェダーチーズとシンプルだ。

 「あくまでもハンバーガーとして食べていただきたい」と考える木村オーナーは、パティをカットしてしまうとステーキやハンバーグと差別化できないことからナイフを添えずに提供。手で持ってガブリと頬ばる食べ方をすることで同品ならではのごちそう感を体験できるというわけだ。

 その他のハンバーガーは14品で、アボカド、アメリカンチーズ、オーロラソースと具材の頭文字をAで揃えたA・A・A1300円などオリジナリティーの高い商品が並ぶ。店内はバーカウンターもしつらえたアメリカン・ダイナーの雰囲気で、アルコールもビールからカクテルまで幅広くラインアップ。つまみとなる前菜メニューも豊富に揃えて夜の集客につなげている。

 同店が店を構えるのは東京・錦糸町駅から徒歩で10分ほど離れているが、週末ともなると店前に行列ができ、平日ランチタイムも午後2時30分のラストオーダーぎりぎりまで来店が絶えない繁盛店だ。「アクセスが悪くてもわざわざ来ていただける店をめざしてきた。今後も驚きのあるハンバーガーを提供して、地元のお客さまにも、遠方からのお客さまにも楽しんでいただける店にしていきたい」と木村オーナーは意欲を見せる。

 ●店舗情報

 「シェイクツリー」 所在地=東京都墨田区亀沢3-13-6 岩崎ビル1階/開業=2011年11月/営業時間=午前11時~午後3時(LO2時30分)、5時~11時(フードLO10時、ドリンクLO10時30分)、土・日曜・祝日は午前11時~午後11時(LO10時)、火曜定休/坪数・席数=26坪・37席/1日平均客数=100人/平均客単価=昼1300~1500円、夜2500円

 ●愛用資材・食材

 「ブラックペッパー荒挽」 ギャバン(東京都中央区)

 本格スパイスのパイオニア

 ビーフパティのスパイスに使用しているのが同品。最上級の原料を厳選し、熱のダメージを最小限に抑える粉砕方法で爽やかな芳香とパンチのある辛味を打ち出している。同品は1954年に創業。プロ向けスパイス製造のパイオニアとして絶大なる信頼を獲得している。賞味期限は12ヵ月。

 規格=1kg×10(常温)

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