数字で読み解くフードサービストレンド:伸びるココアの食機会数 前年比30%増加
●3年連続増加
2024年、飲食店でココアの食機会数が大幅に増加しました。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CREST」によると、24年(1~12月計)の飲食店におけるココアの食機会数は、前年同期比で30%増と大きく増加しました。22年9.1%増、23年7.2%増と3年連続の伸びとなりました。すでにコロナ前の食機会数より多くなっています。
24年はカフェとファミリーレストランで増加しました。ココアはホットが7割以上を占めますが、24年はアイスの方が大きく増加しました。利用が多いのは若い女性ですが、24年は若い男性の利用が増加しており、若い男性はホットドリンクよりアイスドリンクを好む傾向が強いため、アイスココアが伸びたとも考えられます。
昨今、コーヒーは、かなり手軽にどこでも多くの品揃えの中から選択することができますし、家でも職場でも比較的簡単に入れることができます。一方で、ココアは、家や職場で作るには手間も多く、コンビニやスーパーでも缶やペットボトルの品揃えが多いとはいえません。値上げも続く中、外食ならではの楽しみとなる、ココア(特にアイス)を飲食店で飲む人が増加したと考えられます。ココアは、若い世代を呼び込むチャンスのあるメニューといえるでしょう。
(サカーナ・ジャパン 東さやか)