山本純子のスゴイぜ!業務用冷凍食品(46)阿部幸製菓「冷凍 米粉めん」

2023.07.03 533号 04面
ここがスゴイ=日本の米を守る!決意の「たね」

ここがスゴイ=日本の米を守る!決意の「たね」

阿部幸製菓「冷凍 米粉めん(中太麺・平打ち麺・細麺)」規格=135g(ゆでると180g程度)×5食×9袋

阿部幸製菓「冷凍 米粉めん(中太麺・平打ち麺・細麺)」規格=135g(ゆでると180g程度)×5食×9袋

 ●米菓のノウハウ生かして製麺 うどんのようにつるつるもちもち

 お米どころ新潟は、うどんも米からできているらしい!?と言いたくなるほど、この「冷凍米粉めん」は、つるつるとのど越しよく、コシもあり、かなりおいしい。

 新潟県小千谷市の阿部幸製菓、柿の種を中心とした米菓事業にはじまり、鏡餅・切り餅事業、食品事業、外食・中食事業、海外事業などなど、多種多様な事業展開をしています。『おいしい「たね」をツクル。』がコーポレートアイデンティティーなのです。

 昨年春に本格発売した、新潟県産米使用の米粉めん開発のきっかけは、ベトナムの米粉めん、フォーのおいしさに感動した同社阿部幸明専務からの開発指令。公開中のYouTubeで同専務は、「ラーメン、うどん、そばに続く第四の麺」と宣言しています。日本人の米の消費量は、いまやかつてのピークの半分。米どころ新潟の、米菓が主力商品の会社として、自給率100%の米粉めんの普及に力を注ぐという固い決意なのです。

 乾麺のフォーにある、切れやすいという弱みもなく、冷凍めんにしたことで、1~2分ゆでることによって水分を吸って仕上がり、調理現場の扱いやすさも提供しています。

 今春、FOODEXの同社出展ブースで試食風景を見ていたら、「え、うまい」「本当に米粉?」と驚きの声が続出。なぜこんな驚くような食感なんですか?と聞けば、「米菓のノウハウから生まれた独自の製法」とのこと。原材料表示を見ると、でん粉が入っていますが、それ以上はヒミツとか。米粉を練って、おいしく蒸し上げて、もっちりとした弾力を出す技術研究は、実は今回の製品を開発する前から進んでいた「たね」だったようです。

 フォーに近い平打ち麺、うどんに近い中太麺、稲庭風の細麺と、3種類揃えているところに、並々ならぬ本気を感じます。しかも発売前に、米粉めん専門店を運営して外食オペレーションに落とし込むという入念さ。

 白いご飯と同じように、一緒に食べる食材と仲良しになれるというのも特徴だそうです。新潟県の名物に、さらに販路を得て、新たな日本の食文化にと、夢は広がっていくのでした。

 ●ここがスゴイ=日本の米を守る!決意の「たね」

 ●商品概要

 阿部幸製菓「冷凍 米粉めん(中太麺・平打ち麺・細麺)」

 規格=135g(ゆでると180g程度)×5食×9袋

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