多忙でも読める外食ニュース

2025.02.03 552号 04面

 ●はなまるうどん 本社を香川県に移転

 吉野家ホールディングス傘下のはなまるは、今年の1月1日、本社を東京から創業の地である香川県高松市に移転した。讃岐うどんの「伝統と革新」をテーマとして、香川県産の食材を使った商品開発など、香川県の魅力を全国に発信する拠点として位置付ける。まずは県内の店舗を改装し新メニューなどを導入、その後、全国の店舗に拡張する計画。同社は2002年、東京に初出店し、06年に吉野家ディー・アンド・シー(当時)の連結子会社となっている。

 解説=今年は同社の創業から25年目。店舗数は2020年に500店舗を超えていたが、コロナ禍の中でかなり減少した。讃岐うどんの本場である高松市から生まれたことを訴求し、地元との連携で独自のポジション確立を狙う。

 ●レモネード「レモニカ」 オランダ、台湾に出店

 レモネード専門店の「LEMONADE by Lemonica」を展開するレモネード・レモニカが、昨年6月の英国・ロンドン出店に続き、12月にオランダに初上陸した。出店したのはオランダ中部のライツヘンダムという街にある大型商業施設内。同社の英国法人を通じたフランチャイズ店舗で、オーナーは日本人であるという。また、同時期に台湾へも1号店を出店しており、親会社であるGENDA(ジェンダ)の世界的なネットワークを生かしてグローバルな展開を進めている。

 解説=レモネード・レモニカは、ゲームセンターやカラオケなどエンターテインメント事業を手掛けるGENDAグループの傘下にある。GENDAは2018年の創業だが、昨年の年商は550億円を超える急成長企業として知られる。

 ●韓国バーガーチェーン 日本で続々とFC展開

 昨年4月に日本1号店を東京・渋谷に出店した韓国のバーガー・チキン専門店「マムズタッチ」は、日本国内でフランチャイズ加盟企業と契約を交わしたと発表した。日本法人であるマムズタッチ東京は昨年から加盟説明会を開催してきたが、今回、岩手県に本社を置き、外食やリゾートなどの事業を展開するdoorsと契約を締結。マムズタッチ東京はすでに複数の企業と加盟契約に関する協議を終えており、今年の上半期には原宿、新宿、池袋などでオープンを予定しているという。

 解説=「マムズタッチ」は、1997年に韓国・ソウルで1号店をオープン。21年にロッテリアを抜き韓国で店舗数のトップに立ち、昨年の時点で店舗数は1430店舗。渋谷店は昨年末で累計客数50万人を達成したという。

 ●「ビアードパパ」 ワッフル新業態出店

 シュークリーム専門店「ビアードパパ」などを展開するDAY TO LIFEが、ワッフルの新業態「BEL BUTTER WAFFLE」を年末と年始に続けて出店。1号店は東京・新橋の地下街、2号店は同・秋葉原のヨドバシカメラへの出店となる。本場ベルギーに滞在して商品開発したというリエージュワッフルを焼きたてで販売し、食材や調理器具なども現地のものを使用している。バターワッフルのほか、チョコやキャラメルなど7種類の風味を揃え、新商品も追加される予定。

 解説=DAY TO LIFEは1997年、麦の穂として設立。「ビアードパパ」を中心に店舗を展開し、アジアなど海外にも幅広く出店している。13年に永谷園ホールディングスの傘下となり、23年に現社名へと変更。

 ●有明ガーデンに開業 個性派フードコート

 住友不動産商業マネジメントが東京・江東区で運営する商業施設「有明ガーデン」に、新たなフードエリアがオープンした。同施設の2階に開業した「ARIAKE FOOD STAGE(アリアケ フード ステージ)」は、屋外のベンチ席を含めて約300席の小型フードコート。ドミノ・ピザがデリバリーを行わない新業態を出店したほか、台湾料理の点心、韓国の屋台料理、寿司のファストフードなど、個性的なテナントが揃う。今春には1店舗が加わって、計7店舗の構成となる。

 解説=有明ガーデンの施設内外には、イベント会場などが数多く存在している。イベントの開催日には入館人口が大きく増え、既存のフードコート(900席)だけでは対応しきれなくなっていたことで、今回の新エリア導入となった。

 ●スガキヤが名古屋に 映える奇抜な新業態

 名古屋のファストフード企業スガキコシステムズが、新業態の「スーちゃんハウス」を名古屋市星が丘に出店。ブランドのマスコットキャラクター「スーちゃん」を前面に打ち出した店舗で、学生や女性をターゲットに狙う。

 ●壱番屋、ラーメンのブランド企業を傘下に

 「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋は、大阪で「らーめん小僧」など複数のブランドを7店舗運営するKOZOUの全株式を取得し、連結子会社化すると発表。KOZOUの商品開発力などが新業態の開発に寄与すると期待。

 ●峠の釜めし荻野屋 だしテーマの新業態

 「峠の釜めし」で知られる荻野屋は、だしをテーマにした新業態「荻野屋 回-kai-」を東京・五反田の複合ビル内フードホールに出店。「釜めし」のほか、うどんやおでんなどを提供する。昨年のビル竣工後に出店予定であったが遅れていた。

 ●カフェ・カンパニーが品川にタコス新業態

 カフェ・カンパニーが、タコスとクラフトビールの新業態「WIRED TACOS CLUB TOKYO」を東京・品川にオープン。タコスメニューは無国籍風にアレンジし、缶ビールはテイクアウトも可能。同社の既存店を業態転換した店舗。

 ●ロッテリアのコーヒー フェアトレード品導入

 「ロッテリア」は、提供するコーヒーを順次フェアトレード品に切り替える。今回は、キリマンジャロをメインに、すべてフェアトレードで調達したアラビカ種の豆をブレンド。親会社のゼンショーは「直接提携型フェアトレード」を導入している。

 ●すかいらーくHD マレーシアでM&A

 すかいらーくホールディングスは、マレーシアでムスリム向けに豚肉や酒類を取り扱わないすき焼き・しゃぶしゃぶのブランドを展開する外食企業グループを子会社化すると発表。同社が現在展開する「しゃぶ葉」と共存し、効率化が可能と判断した。

 ●無印良品カフェ 初の病院内店舗

 良品計画が、「Cafe&Meal MUJI」として初の病院内店舗を神奈川・川崎の聖マリアンナ医科大学病院に出店。病院内にふさわしいメニューのカフェ・レストランに「無印良品」の売店も併設し、パジャマやインナー、食品なども販売する。

 ●ホットランド子会社 和歌山の和食店傘下に

 ホットランドの子会社ホットランドネクステージが、和歌山県で和食店を7店舗運営するよし平の全株式を取得し、子会社化。ホットランドネクステージは、「野郎めし」など主食系の事業を展開しており、経営資源を有効活用できると判断した。

 ●商業空間の乃村工藝 稲荷神社にカフェ構築

 商業空間の設計施工大手である乃村工藝社が、日本三稲荷の一つとされる宮城県岩沼市の「竹駒神社」境内にカフェをプロデュース。仙台のミシュラン一つ星シェフがメニューを担当し、岩手の飲食企業が運営する。地域活性化を図る「竹駒の杜プロジェクト」の一環。

 ●不動産・森トラスト 老舗ベーカリー傘下に

 不動産ディベロッパーの森トラストグループが、創業90年を超える老舗ベーカリー「ブランジェ浅野屋」を運営する浅野屋を傘下に収める。軽井沢にあるグループ企業の万平ホテルが株式を取得し、軽井沢に本店ほか3店舗を持つ浅野屋とブランドの相乗効果を狙う計画。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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