低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その29)パプリカ・ピーマン
ピーマンとパプリカはよく混同されるが、中果種をピーマン、大果種をパプリカと呼び慣わしている。ピーマンの独特の臭味は嫌いな人が多く、飲食店のメニューでも敬遠されがちだ。けれども少数派ながらもピーマン大好きというお客もいるわけで、そうしたお客を狙ったピーマンを大量に使ったメニューを考えるのも面白い。好きでも食べられないという不満層は必ず存在しているのだから、中途半端にせずにたっぷりと使ってみるとよい。調理法としては炒めるのが最適で、適度な食感と鮮やかな色彩を生かすことがポイント。定番の商品でもピーマンをたっぷり使うことで、意外な人気商品になる可能性はある。
一方、パプリカは女性に人気が高く、カラフルな色彩がヘルシー感を訴求する。含有するビタミンDが加熱によるビタミンCの破壊を緩和してくれるため、栄養的にも好感度の高い食材だ。
肉厚のパプリカは糖度が高く、生食でもその甘さが生きる。サラダ的メニューにはさまざまに使えるが、焼いた時には一層甘みが増し、食感もソフトになり、格段においしくなる。詰め物にしたり、軽く煮る手法も向いている。
◆牛ホルモンとピーマンのオイスター炒め
ピーマン好きに強力アピール
■参考原価=154円
■使用食材(1人前)
牛ホルモン(ボイル60g)ピーマン(細切り90g)タカノツメ(輪切り0.02g)白ごま(1g)ニンニク(みじん2g)オイスターソース(5g)紹興酒(5ml)ごま油(3g)花椒(少々)サラダ油(10g)
■調理法
(1)サラダ油でニンニクとタカノツメを炒める。
(2)ゆでた牛ホルモンを加えて炒め、紹興酒を振る。
(3)ピーマンを加えて炒め、オイスターソース、ごま油を加えて炒める。
(4)皿に盛り付け、花椒と白ごまを散らす。
■メニュー開発のコンセプト
牛ホルモンとピーマンをオイスターソースで炒め合わせ、花椒をふって味のアクセントにした。好みが分かれるが、好きなお客に強力にアピールすることを狙いとしたつまみ。
■応用のヒント
豚の白モツで作っても美味。
◆焼きパプリカのマリネ
甘み凝縮、ヘルシーつまみ
■参考原価=158円
■使用食材(1人前)
赤・黄パプリカ(ともに50g)赤玉ネギ(スライス15g)ベビーリーフMIX(5g)レモンスライス(1枚)A(レモン汁10ml、塩0.6g、黒コショウ0.2g、アンチョビペースト2g、オリーブ油30g)
■調理法
(1)パプリカを丸のまま表面が黒く焦げるまであぶり、ビニール袋に入れて蒸らす。
(2)(1)のパプリカの皮をむき、くし型に切る。
(3)混ぜ合わせたAに(2)を漬ける。
(4)皿に赤玉ネギを敷き、(3)を並べる。
(5)ベビーリーフMIXを添え、レモンスライスをあしらう。
(6)漬け込みに使用したソースをかける。
■メニュー開発のコンセプト
グリルしたパプリカの独特の甘さが魅力のカラフルな色彩が楽しい野菜つまみ。
■応用のヒント
カラーパプリカはベージュやパープル、ブラックなどの変わりダネを使っても面白い。