メニュートレンド:ドイツのファストフードを専門店化 「imbiss カリーブルスト神戸元町」
神戸市の元町にある「imbiss カリーブルスト神戸元町」は、ドイツのファストフード「カリーブルスト」を提供する店。現地での一般的な食べ方を、素材からこだわって紹介し、日本人だけではなく在日ドイツ人のお客からも好評である。オープンから1周年を迎え、認知度とともに客足も順調に伸ばす同店を取材した。
◆ソーセージは現地で製造・直輸入 ソースもおいしさ追求したオリジナル
imbiss(インビス)とは、ドイツにはどこにでもある軽食スタンドの意味。そこでは、ソーセージが売られているが、その食べ方の一つが「カリーブルスト」である。ブツ切りにしたソーセージにカレーケチャップをかけ、たこ焼きのようにピックで気軽に食べる、ファストフードなのだ。
しかし、その食べ方や味を知る日本人は少ないもの。オーナーの坂本憲一郎さんも、現地で実際に見て驚いた一人。味は、各スタンドで特徴があり、専門店も数多く存在するという。「そのおいしさを、日本でも紹介したい」と、店長の山本喜彦さんとともに考案したのが同店である。
カリーブルストの主役は、ソーセージ。しかし、日本の商品は、味や大きさなどで現地とは差があり、満足するものを追求すると販売価格が高くなる。そこで思いついたのが、ドイツで作り直輸入するスタイル。バイエルン州の工場と契約し、本物に近いオリジナル商品を開発することで、味・価格ともに納得できる商品の提供が可能になったという。
ソーセージは、皮なし白ソーセージと、リーゼンボック(日本のフランクフルトに近いタイプ)の2種類。魅力は、ムチッとした食感と、飽きがこないジューシーな味わい。日本の一般的な商品に比べて肉の比率が多いため、油っぽくなく、食べ応えもある。
焼いたソーセージを一口大にカットし、ソースとスパイスをかければ、「カリーブルスト」500円の出来上がりだが、そのソースにもこだわりが。ソースは、カレーとトマトの2タイプが用意されているが、こちらも同店オリジナル。なかでも人気のカレーソースは、食品メーカーとともに試作と改良を重ねた自信作で、フルーツの甘みから、徐々にスパイスの辛さが効いてくる独特のおいしさだ。
そのほか、「ポンフリ(フライドポテト)」Sサイズ180円~や、特注のドイツパン各180円もあり、お得なドリンクセットも用意。パンにバターと刻みネギを挟んだ、「ネギッツエル」230円などのオリジナル商品も人気だ。
開店前の予想に反し、女性客が7割という同店。客の8割はイートイン利用で、ドイツ流に、ビールとともに楽しむ人も多いという。今後は、次の店舗展開を検討するとともに、カリーブルストというメニューを全国的にも周知させるのが目標である。
●店舗情報
「imbiss カリーブルスト神戸元町」 運営=インビス神戸/所在地=兵庫県神戸市中央区三宮町3-2-7、電話078・333・7636/開業=2010年3月/営業時間=午前11時~午後9時、不定休/坪数・席数=約9坪・店内8席、店外3テーブル/平均客単価=約800円/1日来店客数=平日約70人、週末約150人
●愛用食材:「欧風マヨネーズ」
ケンコーマヨネーズ(株)神戸市灘区都通3-3-16
穏やかな酸味がポイント
サイドメニューの「ポンフリ(フライドポテト)」に添えているソースは、同店オリジナルのマヨネーズソース。そのベースには、「欧州マヨネーズ」を使用し、他に3種類のソース類を調合して仕上げている。同商品は、酸味が穏やかで、甘さとコクが特徴のソースのポイントになる。
規格=1kg