多忙でも読める外食ニュース

2024.09.02 547号 14面

 ●モスフードの新業態、駅構内にドリンク売店

 モスフードサービスは、生野菜などを使ったドリンク売店の新業態「Stand by Mos(スタンドバイモス)」を、東京の東武東上線・池袋駅改札内にオープンした。同店は、規格外などの理由で廃棄されてしまう野菜や、こだわりのフルーツを使用したテイクアウト型のジューススタンド。加熱処理をしない生のトマトを使ったトマトジュースをはじめとして、スムージーやレモネード、ジンジャーラテなどといったドリンクを500円前後の価格で販売する。

 解説=同社では、契約農家や自社の「モスファーム」などから独自に野菜を調達している。同店はこうした仕入れルートを生かし、農産物食材の規格外などによる廃棄ロス削減も狙った新ブランド。また、狭小物件への出店も可能となる。

 ●「ブロンコビリー」が、名古屋に和食の新業態

 ステーキの「ブロンコビリー」を展開するブロンコビリーが、和食の新業態「信貴や(しきや)」を愛知県の名古屋駅近くに出店した。同店のショルダーネームは「お酒とお肉とおばんざい」。酒類の提供をメインに据えた業態として、同社が得意とする肉料理や「かつひろ」でも人気のおばんざいメニューを、日本酒やワイン、焼酎などと共に提供する。2021年に、「とんかつと京風おばんざい」をテーマに1号店を出店した「かつひろ」に続き、同社としては3番目のブランドとなる。

 解説=「ブロンコビリー」の創業は1978年。現在は東海地区を中心に関東・関西・九州に138店舗を展開する。同社初の新業態「かつひろ」は現在、愛知県に3店舗あり、今年3月には地元の豚カツ店チェーンも買収している。

 ●米国ホットチキン、バーガーブランドが上陸

 米国のチキンバーガー専門店「ハングリィジョーズ ホットチキン」が東京・秋葉原に1号店を出店した。同ブランドは、米国南部を発祥とする辛味のあるチキン料理をベースにした味付けで、チキンバーガー市場が拡大している米国では人気の新興チェーン。現在は、米国を中心に韓国などを含めて約100店舗を展開する。日本での展開は米国とは運営スタイルを変え、ランチやディナーの時間帯ごとに提供メニューを切り替えるなど、異なった利用シーンを想定した営業を行うという。

 解説=店名の「ハングリィ」のつづりは「Hangry」で、「空腹(hungry)」と「怒っている(angry)」を掛けた「空腹でイライラする!」という俗語から名付けられた。グルメバーガーの市場を狙い、差別化を図る。

 ●「ソラノイロ」がロピア、グループの傘下に

 食品スーパー「ロピア」などを展開するOICグループは傘下のeatopiaホールディングスを通じて、「ミシュランガイド」掲載の人気ラーメン店「ソラノイロ」を運営するソラノイロと株式譲渡契約を締結した。「ソラノイロ」は2015年から3年連続で「ミシュランガイド東京」にビブグルマンとして掲載され、他のラーメン店などに向けたコンサルティング事業なども行っている。OICグループは食分野で幅広く事業を展開しており、両社はシナジー効果が得られると判断した。

 「ソラノイロ」の代表である宮崎千尋氏は「一風堂」グループで修業した後、2011年に「ソラノイロ」をオープンした。「ヴィーガン」ラーメンや季節ごとの限定メニューなど、ラーメン店の枠を超えた独創性で知られている。

 ●松屋フーズの新業態、石鍋の石焼き専門店

 松屋フーズが、東京・羽村に新業態の石焼き専門店「トゥックン2」(2は二乗を表す上付き文字)を出店。ビビンバやスンドゥブ、ラーメン、炭火焼肉など、韓国料理を中心に熱々の石鍋で提供するメニューを取り揃える。同社が得意とするソース作りのノウハウを生かし、「むぎみそダレ」「出汁醤油ダレ」「南蛮ダレ」「肉みそダレ」など、8種類のソースを「ソースバー」スタイルで提供。夏季には冷やした石鍋を使って「冷麺」や「アイスクリーム」などの冷たいメニューも提供するという。

 同社は、モンゴルの現地法人とフランチャイズ契約を締結し、モンゴルの首都ウランバートルにフランチャイズ店舗を出店。今後、ウランバートルを中心に展開を行う計画という。同社の海外店舗は、中国・台湾に18店舗。

 ●「タリーズコーヒー」、大阪で書店とコラボ

 大阪に開業する商業施設「グラングリーン大阪」に「タリーズコーヒー」が「有隣堂」書店とコラボした店舗を出店。 また、「タリーズコーヒー」は同じ大阪の商業施設「KITTE大阪」への出店で800店舗目を迎える。

 ●「がブリチキン。」が、米国に1号店を出店

 ブルームダイニングサービスが展開する唐揚げ居酒屋ブランド「がブリチキン。」が、ロサンゼルスにライセンス契約による米国1号店を出店。同ブランドは、これまで中国・上海やタイ・バンコクに出店している。

 ●カフェ・カンパニーが、2人代表取締役体制へ

 カフェ・カンパニーは、創業者である楠本修二郎氏が代表取締役会長となり、取締役副社長であった奈良正徳氏が代表取締役社長に就任する役員人事を発表。奈良氏は居酒屋などを展開するsubLimeの社長を経て、今年3月から副社長となった。

 ●パスタ「ポポラマーマ」、メガFC企業が買収

 ゆであげ生パスタ「ポポラマーマ」を展開するポポラマーマは、九州・宮崎のひいらぎホールディングスに全株式を売却し、その傘下に入った。ひいらぎHDは多業種のメガフランチャイジー企業で、外食では「ポポラマーマ」店舗も運営している。

 ●ドトール初の、公園内店舗を出店

 ドトールコーヒーが、千葉・柏市の県立柏の葉公園内に「ドトール パークカフェ」を出店。県の公募設置管理制度を活用した官民連携事業であり、同社では初の公園内店舗となる。同社は来年度も、こうした公園内店舗の出店を計画しているという。

 ●ブルーノートが、3業態の複合店

 ライブハウスやカフェなどを手掛けるブルーノート・ジャパンが、JR大阪駅に直結する駅ビル「イノゲート大阪」内に「ダイニング」「カフェスタンド」「レコードショップ」という3業態の複合店舗「BLUE YARD(ブルーヤード)」を出店。

 ●回転寿司「元気寿司」、英文社名に変更

 回転寿司チェーンの元気寿司は、8月から社名をGenki Global Dining conceptsに変更。近年、海外展開などを踏まえて英文社名に変更する企業が増えているが、国内の活字媒体など縦書き表記ではわかりにくい場合も。

 ●「峠の釜めし」が、SCに外食店開業

 陶器の器に入った「峠の釜めし」で知られる群馬県の荻野屋が、おにぎりや定食を提供する新業態「おこめ茶屋 米米-めめ-」を、東京・笹塚の駅に隣接する商業施設に出店。釜めしで使用する「茶めし」のおにぎりや「峠の釜めし定食」などを提供。

 ●ニラックスの、イタリアン新業態

 すかいらーくホールディングス傘下のニラックスが、東京・小平にリゾート体験をコンセプトにしたイタリアンの新業態「イタリアンリゾート ペルティカ」を出店。既存の「ジョナサン小平店」をリニューアル。新しいスタイルのドリンクバーなどを特徴としている。

 ●アサヒグループが、なだ万を売却

 アサヒグループホールディングスの国内事業を束ねるアサヒグループジャパンが、傘下の和食企業なだ万をONODERA GROUPに売却。同グループは昨年、外食事業からの撤退を決定。運営していた「アサヒビール園」などの外食事業は売却や閉店を進めている。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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