東北流通特集

小売 2019.11.21

 東北CGC加盟11社は年商総額4300億円、関東、東海に次ぐ規模を誇る。人口減少、高齢化のスピードが速い東北で加盟社の多くが地域一番店を有し、地元の台所として存在感を示してきている。500坪(1650平方m)を超える店もあるが、大方が300~400坪(990~1320平方m)の中で品揃えを精査しながら地域に合わせ、買いやすさも支持の大きな理由になっている。
 CGC組織内でのグループ化は量、質ともに進化してきている。5月に宮城県柴田町が本部の伊藤チェーンは、アークスと経営統合に向けた合意書を交わした。9月をもって、完全子会社化するというものだ。店舗数9店舗、売上げ133億円、生き残りを模索する中小SMの選択肢としてCGC内グループが注目されている。
 本州進出をうかがうアークスのグループ強化が着実に進んでいる。11年ユニバース、12年ジョイス、14年ベルプラスがグループ入りしてきた。マークス4社でも、昨年8月にはマエダ(青森県むつ市)がみなとや(八戸市)の全株を取得した。17年には、同じ八戸市内のよこまちとコープ東北が業務提携。マックスバリュ東北も今年4月、八戸上組店を出店するなど、東北の限られた有力商圏内の戦いがエスカレートする気配が感じられる。
 震災被災地でも、とりわけ被害の大きかった福島県浪江町に7月14日、イオン浪江店がオープンした。293坪(966平方m)の小さな店だが、「町に寄り添った店にしていく」とイオンリテール東北の辻雅信支社長は語る。
 地域がどう変わっていくのか、小売業に大きく影響を及ぼす。復興事業もあって高速交通網が充実してきた東北だが、空洞化も促す。地域のSMは、この現実を受け止めざるを得ない。環境が変化し対応を急ぐ東北の量販店。近況と今後の方針などをまとめた。(東北支局長=三沢篤)