フードディフェンスで世界規準の安全・安心

総合 2020.02.28

 グローバル化が急速に進む食品業界にあって、国内外の工場を舞台にした冷凍食品への農薬混入事件に象徴される、新たなリスクが起こり始めた。従来の管理方法では、十分な安全性確保が困難と捉えて、見直す機運が高まっている。
 そこで、警備最大手のセコムは、悪意に基づく意図的な異物混入など内的リスクや、部外者侵入など外的なリスクにも対応できるセキュリティー対策を提案。「セコム・サプライチェーンセキュリティ・セレクト」だ。
 このサービスは、世界初のフードディフェンス国際認証「SGS食品への意図的な異物混入防御のための物理的対応認証」の取得支援を主眼に置く。世界最大規模の認証機関SGSグループ日本法人・SGSジャパンが、セコムと共同研究を通じて策定した認証で、奈良県立医科大学の今村知明教授らフードディフェンス(食品防御)研究の第一人者が監修の立場で参加。取得第1号は、秋田県の大潟村あきたこまち生産者協会(あきたこまち協会)だ。
 将来を見据えた食品安全に対する考え方やアプローチ方法、方向性などを模索するため、今村教授やあきたこまち協会の涌井徹社長に話を聞いた。(佐藤路登世)