海苔特集

水産乾物・塩蔵他 2020.06.08

　今年の国産海苔は凶作の前年から復調した。減産続きの生産力低下を不安視する向きに一矢報いた。CVSおむすびなど主な消費ルートは確定し、消費減も価値と単価上昇の両立は着実に進む。コロナ禍で新たな潮流が見え始めた今、世界規模での新たな市場開拓と原料調達力が求められる。（吉岡勇樹）

関連ワード：食品原料コンビニエンスストア海苔特集新型コロナ

今年の国産海苔は凶作の前年から復調した。減産続きの生産力低下を不安視する向きに一矢報いた。CVSおむすびなど主な消費ルートは確定し、消費減も価値と単価上昇の両立は着実に進む。コロナ禍で新たな潮流が見え始めた今、世界規模での新たな市場開拓と原料調達力が求…続きを読む

　小淺商事の前年度（19年9月期）決算は、売上高が前年比10％増の428億3000万円、経常利益は同5％減の12億2400万円、当期純利益は同5％減の7億1700万円。前年度は46年ぶりの大不作の影響で価格が同約10％高騰し売上高は増加したものの、利益…続きを読む

　【関西】ニコニコのりの今上期（19年10月～20年3月）の海苔製品売上高（家庭用、業務用、ギフト、PB含む）は前年比2％増。このうちNB商品（主に海苔製品）が同3％増と堅調に推移した。PB・留め型商品（主に海苔製品）は同3.4％減。　今年3～4月累…続きを読む

　白子は前3月期、昨年末から一般家庭用販売を加速した。期末に内食・ご飯食が増えて勢いを増した。ギフトはメーンの中元・歳暮商材が下げ止まった。コロナ禍で仏事、今中元商戦は予断を許さない。家庭用の売上げ回復、拡販に特化する。　前期は構成比最大の家庭用が堅…続きを読む

　【関西】大森屋の19年10月～20年4月の家庭用海苔製品売上高は前年比1.3％減。味付け海苔は同5.2％増、焼き海苔が同8.3％減となった。3月以降は巣ごもり需要で販売数字が大きく伸び、特に味付けの卓上タイプや手巻き海苔が好調に推移している。　味付…続きを読む

　小善本店の前4月期は市販品が好調だった。細かな絵柄を再現する「のりあーと」で近年知られ、強みは高品質の韓国産。国産との同時提案が支持されて、売場の収益を高めている。メーンのCVSおむすび向けは減収。海外は成長を続け、連結業績は減収増益を見込む。今期は…続きを読む

　高岡屋は独自の海外展開、加工技術で先行する。前10月期の連結決算は過去最高益を達成。日本食の世界普及が貢献し、国内はCVS向け提案が支持された。今期は2月から国内外のコロナ禍で苦戦。需要停滞からの復調、マーケット拡大に応じて製造・販売を多角化する。技…続きを読む

　【九州】福徳海苔では連続上昇する原料価格に対応し、数年来、価格改定を進め、規格変更や値上げを実行している。行き過ぎた価格競争から価値に重点を置く販売姿勢で、競争の激しい海苔業界にあって、経営の独自性を中心に据えている。　商品ラインアップは上質商品を…続きを読む

速報