ごま油特集

乳肉・油脂 2020.09.07

 ごま油市場は、食用油屈指の成長分野として拡大基調にある。中でも家庭用は加熱用途に加え、優れた風味を生かした「かける」「あえる」などの生食(生使い)が浸透し、19年の家庭用市場規模は300億円(本紙推定)を遂に突破した。20年は新型コロナにより、春先から家庭用で特需が発生。今後、リピートにつながればさらなる大躍進の可能性もある。一方で業務用は大きく減少し、特に外食向けは激減。原料環境も依然不透明であり、収益環境は予断を許さない。コストに見合う価格適正化と業務用の成長分野(テークアウト・ケータリングなど)への対応は必須で、付加価値食用油しての躍進が期待される。(村岡直樹)