みりん類・料理酒特集

調味 2021.02.05
みりん類・料理酒特集

 20年の新型コロナウイルスの感染拡大は、基礎調味料のカテゴリーである「みりん類・料理酒」の販売動向にも大きな影響をもたらした。20年春の緊急事態宣言の発令を受け、業務用・加工用市場は厳しい対応を迫られた。特に外出自粛要請などで業務用市場への影響は一層、深刻なものだった。秋ごろまでには徐々に回復の兆しを見せたものの、21年1月に東京をはじめとする首都圏1都3県に緊急事態宣言が再発令され、その後、大阪をはじめ7府県も対象地域に加わると、販売実績に急ブレーキがかかっている。
 対して家庭用は巣ごもり需要でスーパーでの販売が好調。家庭で過ごす時間が増えたことで、料理を本格的に始めたトライアルユーザーの獲得につながっているとみられる。これまで比較的家庭への浸透度が低かった料理清酒ではその動きがより顕著に見られる例も。
 コロナ禍ではスーパーでの買い物客の滞在時間は短くなり、「定番商品」が強みを発揮する結果となっている。ニーズの高い中小容量帯をメーンに、既存品の訴求に注力する動きが目立つ。(藤林敏治)