12月9日。今日はタンザニアの独立記念日
1961年12月9日、現在のタンザニアの大陸側のタンガニーカがイギリスから独立した。1963年12月10日には海側がザンジバル王国として独立。その後革命によってザンジバル人民共和国となり、1964年4月26日にはタンガニーカとザンジバルが連合してタンガニーカ・ザンジバル連合共和国が成立。同年10月29日にタンザニア連合共和国となった。
クローブの主産地、タンザニア
クローブは、丁子樹の花蕾を乾燥したもので、高い芳香と灼くような辛味を有している。
クローブは、モルッカ諸島に限って産していたもので、オランダ領になって種子、苗木の輸出を厳禁して独占につとめたが、18世紀初頭にフランスによってモリシウス島に移植されて、以後各地域に伝わったが、現在ではザンジバル、マダガスカルで世界生産量の90%以上を占めているといわれる。日本へも中国を通じて古くから輸入されている。正倉院御物の中にも現物をみることがで きるという。おそらく、薬用か、中国で臣下が皇帝の前にでる時にこれを口中に含んだという記録があるので、日本でも天皇の前にでる時にこれを見習ったものではないだろうか。食品の芳香剤として使用したのは明治以降であろうと推察される。
クローブは、ソース、ケチャッ ブ業界が最大の消費業界、次いでカレー業界であるが、タンザニア、マダガスカルが主な産地で、作柄の豊凶がきわめて極端であり、輸入価格の変動がもっとも激しい商品の一つでもある。 料理用には、シチューやスーブなどの煮込み料理。バイ、クッキー、ビスケットなどベーカリー類に合う。また、食品以外では、燻香、化粧品業界に重要な香料でもある。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:服部 博))