3月7日。今日はさかなの日
3月7日はさかなジャパンプロジェクト推進協議会が制定したさかなの日。語呂合わせから3と7のつく日は魚を食べることが提案されている。その2つが合わさることから3月7日がさかなの日となった。
需給がタイトになってきている水産物
今日では水産缶詰の輸出は僅少になっているが、1975年代までは生産物50%以上が輸出されており、とくに第二次大戦期をはさんだ前後約20年間はサケ、カニ、マグロ、イワシの缶詰輸出量が多く、有力な外貨獲得商材となってい た。ところが76年頃から各国が 200海里漁業専管水域を設定したことや、タイなど水産物新興国に続々と缶詰工場が設置されたこと、為替の円高誘導政策などの影響が重なって、わが国缶詰製品の国際競争力が弱くなり、缶詰輸出 が漸減している。
水産缶詰の年間輸入量は4万t 程度であるが、そのうちの約90% がツナ缶詰である。そのほかにイワシ、サケ、アワビ缶詰などが輸入されている。
輸入は、各国との自由貿易協定 (FTA)の締結などの影響をも受けて、今後も増加していく可能性が強い。
わが国水産業の発展を支えてきたサケ・マス船団や捕鯨船団、マグロの延縄や巻網船団などが廃止あるいは縮小してきている。環境保護や資源保護を論じる声が強くなって、漁獲規制対象魚種が増えている。一方、世界的に水産物志 向が高まり、需給がタイトになってきている。必然的に多くの魚種が値上がりしており、今後も上昇する可能性が強い。水産缶詰の生産・販売は、このような環境変化を事業プログラムに組み入れて行われており、今後もこれが継続さ れていくことになる。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:沼尻光治、公益社団法人 日本缶詰協会 金村宣昭))