3月21日。今日は漬物の日
毎月21日は漬物の日。漬物は名古屋市の郊外にある萱津神社で生まれたという伝説があり、萱津神社ではこの故事に従って8月21日を「香の物祭」として祝っている。それに習い、漬物業界では毎月21日を漬物の日に定めた。
「神の贈り物」とし奉られた漬物
愛知県のあま市を流れている五条川の河岸沿いに、漬物神社とよばれている「萱津神社」がある。昔、このあたりは海辺で塩が作られていた。また、その周辺は土が肥えていたことから、 多くの野菜が採れたという。こうしたことから、 塩と野菜が毎年、神社に奉納されていたそうである。たくさんの塩と野菜が奉納されるので、いつの日か塩と野菜を一緒にカメに入れておいたところ、自然に発酵が進行しておいしい漬物になっていたという。村人たちは、風味がよく保存のよい食べ物を「神の賜り物」として、奉るようになったそうである。
それ以降、萱津神社の神事として、神前で漬けられた漬物を、熱田神宮に奉納する儀式・〈香の物祭〉が行われるようになり、現在も、毎年8月4日には、神前で漬込み神事が盛大に行われている。
(日本食糧新聞社『食品知識ミニブックスシリーズ 漬物入門』宮尾茂雄)