6月9日。今日はたまごの日
6月9日は有限会社「鈴木養鶏場」が制定したたまごの日。卵という字が6と9に似ていることに由来する。
好ましい卵の風味を得るために
鶏卵を食品に利用する目的の一つは、好ましい風味を製品に付与することである。この鶏卵の風味は脂質や低分子物質などによる。酵素処理卵はより強い風味を得る目的でプロテアーゼ やリパーゼなどで分解した製品である。液卵を酵素分解することによりアミノ酸、脂質分解物などが生成するので、より強い 風味をもつ酵素処理卵が得られる。また、プロテアーゼ処理でその熱凝固性を消失させたり、起泡性や乳化性を向上させたりできる。卵の基本的な性質である熱凝固性は、時として製造適性を落とすことより熱凝固性を低下させた卵黄加工品が利用され、菓子類の原料として応用される。
近年では卵黄のレシチン部分を酵素により改変したものが多く利用され始めている。このレシチン部分を改変した卵黄は、生卵黄と異なった乳化能、具体 的には耐熱性、耐冷凍性を求められる時に利用され、特殊マヨネーズ風調味料や卵を使ったトッピングソース類の脂肪分離防止目的に、徐々にその利用が拡大している。なお、海外では粉末卵を原料としてマヨネーズ用の乳化物を作る時の乳化力増強の目的で広く使われている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:太陽化学株式会社))