6月30日。今日は夏越ごはんの日
6月30日は公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構が制定した夏越ごはんの日。夏越ごはんとは雑穀をまぜたご飯の上に茅の輪をイメージした夏野菜の丸いかき揚げをのせ、おろしだれをかけたもののこと。食べることで無病息災を祈願する。
コメを食べ稲作を支えるということ
稲には陸稲(おかぼ)と水稲があるが、水稲の方が高品質で収量も多いうえ、地力の低下が少なく同じ土地で連続して栽培できるメリットがある。わが国 では豊かな水資源に恵まれていたことも相まって、水田での栽培が広がっていった。
同時に水田には淡水魚やタニシなどが住み、主食のコメだけでなくおかずも提供してくれた。これは一方で、生物多様性の保全ともなるほか、その貯水機能 から、洪水や土壌浸食の防止につながり、川の水量安定や、土砂崩れや土壌流出防止など自然災害をくい止め、人々の安全な暮らしを提供してくれた。さら に美しい景観を形作り、レクリエーションや教育の場を提供するなど、水田はきわめて多面的な役割を担っている。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:佐藤路登世))