数字で読み解くフードサービストレンド:ギョウザ、スーパーから飲食店への需要シフト鮮明に
物価上昇で、消費者の節約志向が高まる中、利用業態や利用時間などのシフトが起きているようです。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンより社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス『CREST』によると、2025年上半期(1~6月計)に、前年同期と比べ、飲食店計でギョウザの食機会数が512万回増加しました。
一方で、スーパーでギョウザを購入した食機会数が、同期間に561万回減少しました。主に惣菜売り場のギョウザの減少が要因でした。スーパーの惣菜も、飲食店と同様に値上げが続いており、割高感が強くなっているようです。
スーパーのギョウザは、常温で焼きたてではない場合が多いため、どうせお金を出して食べるなら、焼きたて熱々、パリパリのギョウザを食べたいというニーズが、このシフトに影響しているのではないでしょうか。飲食店のギョウザは、持ち帰りよりも店内飲食の方がより増加しています。節約志向の高まりは、高い店から安い店へのシフトだけでなく、より価値を感じるものへのシフトも後押ししているようです。
飲食店は、近隣の飲食店だけでなく、スーパーなども含め価格の調査を実施したり、飲食店の価値訴求をしていくことが、客数増に貢献するかもしれません。
(サカーナ・ジャパン 東さやか)











