メニュートレンド:新感覚!たまごサンド×漬物 高級食パンの「和モダン」提案
ソフトで上質感のある食パンの弾力と卵フィリングのなめらかな舌ざわりに、漬け物のシャキシャキした歯応えと酸味が心地良い。味玉は醤油ベースの調味液にひと晩漬け込んでいる。自家焙煎のコーヒーは、スペシャリティコーヒー6種から選べる
「高級食パン」で一世を風靡した「銀座に志かわ」。同店は近年、カフェ業態の展開を開始。ひときわ目を引くのが、主力商品の「たまごサンド」だ。たまごサンドだけで4種類というのもユニークだが、味のバリエーションを「漬け物」で表現する斬新さに驚かされる。
●ふんわり+シャキシャキが心地良い
商品化の経緯について、銀座仁志川で技術顧問を務める山本厚さんは次のように説明する。
「当社の高級食パンのコンセプトは“和モダン”。新たにカフェ業態を開発するにあたっても、このコンセプトが直感的に伝わるよう、漬物と食パンの組み合わせから検討を重ねました」。
各地の漬物で試作を重ね、採用された漬物が、京都発祥の柴漬け、奈良発祥の奈良漬け、幅広い層に親しまれる新生姜。これに和だしにじっくり漬け込んだ味付け卵が加わった。たまごサンドで統一することで、かえって漬物の個性が際立ち、「和モダン」のコンセプトが伝わりやすくなったこともポイントだ。
使用する漬物は老舗の専門メーカーから取り寄せて試作し、たまごサンドとの相性を見極めた。もっとも難航したのが「奈良漬け」の選定だったそうだ。
「酸っぱいものや硬いものなどメーカーによって味が大きく異なることに驚きました。8種類以上試食して、ようやくたどり着いたのは酒粕の甘い風味があるタイプでした」と山本さんは振り返る。さらに、隠し味としてクリームチーズと合わせることにより、上品なアクセントとなっている。
ベースとなる卵にもこだわる。高級銘柄鶏の産地でも有名な地域で生産されるブランド卵のみを採用。ゆで加減を均一にするため、専用の機材を導入した。合わせるマヨネーズや塩は主張を抑えたタイプを選び、卵のうまみを前面に打ち出す。
サンドする食パンはもちろん同社自慢の高級食パン。パンの味を最大化するベストな厚さを求めて1mm単位で試食を重ね、厚さ18mmを最適解とした。また、一般的に切り落としてしまう「耳」をあえて残して使用。「耳まで軟らかく食べやすい」ことをアピールする。
取材した築地店に加えて、三田と蔵前にタイプの異なる支店を出店。海外ではすでに、米国、中国・上海や台湾にも出店しており、現在は香港を中心としたASEAN地域への出店を準備中。世界を目指す高級食パンの動向にも注目だ。
●店舗情報
「GINZA NISHIKAWA COFFEE ROASTERY 築地店」
経営=銀座仁志川/店舗所在地=東京都中央区築地2-15-17 築地食パンビル1階/開業=2025年3月/坪数・席数=12坪・7席/営業時間=8時30分~20時。不定休/平均客単価=1400円
●愛用食材・機器
「DIEDRICH ROASTERS DR-3」 輸入元=KENZO COFFEE ENGINEERING(大阪市浪速区)
遠赤外線で豆の個性引き出す
カフェ業態開発にあたりコーヒー豆の自家焙煎を開始。品質追求の姿勢を貫く。当店で焙煎した豆は支店でも使用する。ディートリッヒ社は焙煎機3大メーカーの一つ。遠赤外線で加熱する仕組みで、コーヒー豆のフルーティーな風味を引き出す。













