きゃぴっ子隊が行く!(15)鶏味座(とりみくら)青山店

2009.02.02 353号 16面

 「親子丼」が考案されたのは、なんと今から100年以上も昔のこと。そんな長い歴史を持つ料理ではあるけれど、私たちが親子丼を食べる機会といえば、おそば屋さんであったり、家で作ったりがほとんどではないでしょうか? 今回は、鶏の専門家である焼き鳥屋さんが作る3種類の親子丼を食べ比べてみました。

 ●「究極の親子丼」をすごく楽しみにしていたんだぁ。なんたって究極よ、キュウキョク!

 ■「究極」が、この店では1番基本の親子丼なのね。鶏と卵だけで、玉ネギが入っていないのには驚いたな。でも、その分、鶏と卵の素材のよさが生きているっていうのが、よーく分かる。

 ◆少し甘めのたれが私好み。口の中にいつまでも甘さが残って、おいしさが持続する感じ。

 ●でも、これだけ味が強いと、完食するのはきつい…。途中で飽きてきちゃったんですけど。

 ■「塩親子丼」は、“普通の親子丼を食べ飽きてしまった人や、さっぱり食べたい人向け”に作られたというメニュー…なんだって。

 ●見た目は普通の親子丼。でも、たっぷりかかっている卵がトロトロ~。そしてさらに黄身がドンとのっていて食欲をそそるねぇ。おいしそう!!

 ■塩とだしだけの親子丼かぁ。もちろん鶏肉の味付けも塩なのね。

 ◆確かに普通よりもサッパリ…っていうか、サッパリしすぎ! 見た目で想像するおいしさと、実際の味が違いすぎてストレスを感じちゃう。かなり物足りないんですけど。

 ■でもこういうのって、鶏と卵に自信があるからできる味付けなんだと思う。といっても、すごく単調な味。はっきり言っちゃえば味気なくて…微妙。

 ●「究極」は味が濃い故に飽きちゃいそうだったけど、「塩」は味が淡泊すぎて飽きちゃって、このまま最後まではちょっと無理。だから途中から、テーブルの上にあったサンショウや醤油などを使って、レッツ味付け!だったもんね。

 ◆「山椒親子丼」は甘さのないたれで味を付けて、その上から香りの高いサンショウを振りかけてあるんだけど、思ったほど辛みはないのね。食べやすいけど、サンショウの香りが強すぎちゃって、卵の味を弱めてしまう。

 ●確かにインパクトはあるんだけど、そんなにおいしいとは思えなかったな。サンショウの香りが濃厚すぎちゃって、鶏肉がどんな味付けだったのか思い出せない…。

 ◆でも、ご飯の量は女性を意識してか、それほど多いってわけでもない。少なめの上品盛りは、好印象だったな。

 ■鶏肉はすべて「東京軍鶏」を使っているみたい。鶏肉自体は味が濃くておいしい。軟らかいけれど、しっかりとしたかみ応えで弾力もある。

 ◆店内に飾られていた写真を見ると、この鶏は黒い体毛なのね。食べている最中に、鶏皮に黒い毛が残っているのを発見しちゃった人がいて、フリーズしてた。確かにそれは、一気に食欲落ちるかも。

 ●女子は、「イメージ」も大切だから、こういう場面に合っちゃうと一気にテンションが下がっちゃう。とはいえ、自然のものだから仕方がないよね。目をつぶって、なかったことにして食べちゃわないと。

 ■炭火で焼いてあるから、すごく香ばしかったな。焼き鳥丼と親子丼を一緒に食べているみたい。

 ●卵は半熟具合がちょうどよくって、ふわふわ~。

 ◆3つとも最後に卵黄をトッピングしてある。とじるのにも卵を2個ぐらい使っていそうだから、この食事だけで卵3個!! コレステロール取りすぎじゃないかしら?

 ■見た目にはきれいだけど、卵自体の味が強いから、あえて卵黄をプラスすることもなさそうだよね。この卵黄の存在に疑問を感じるなぁ。

 ○店舗メモ

 「鶏味座(とりみくら)青山店」/所在地=東京都港区北青山3-5-9 1階、B1階/営業時間=ランチ(月~金)午前11時半~午後4時、ディナー(月~木)午後5時~11時半、(金祝前日)~翌午前4時、(土日祝)~午後10時半/http://www.wid.co.jp/tenpo/torimikura-aoyama/

 ○きゃぴっ子隊=都内の某コンサルティング会社に勤務する、おいしいもの大好きなOLたちで結成する食べ歩きサークル。彼女たちの率直な、そして少々辛口の食べ歩きレポートをご紹介します!

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