数字で読み解くフードサービストレンド:2019年の出前市場規模2.4%増

2020.04.06 494号 14面

 ●テイクアウトは2.7%増

 2019年計の外食業態(クイックサービスレストラン+フルサービスレストラン。宅配ピザなどを含む)の市場規模は、エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST84%を占めるイートインは1%増。13%を占めるテイクアウトは2.7%増、3%を占める出前は2.4%増でした。

 10月に実施された消費増税の影響で、節約志向が強まり、主婦や子ども連れの外食が特に減少しています。軽減税率の適用で、イートインの市場規模は、増税後の10~12月計で前年同期比4.4%減と大きく落ち込みました。

 一方でテイクアウトは、同5.9%増、出前は同1.7%増とプラス成長でした。お店によって10月以降の業績は明暗が分かれましたが、好調を維持できた店は、テイクアウト比率が高くテイクアウトが伸びた店、またはイートイン比率が高い店で、テイクアウトを強化し、伸ばしながらもイートインも売上げを維持できた店という傾向があったように思います。

 今後、外食店は、テイクアウトとデリバリーを強化して比率を上げていくこと、イートインも同時に強化していくことが必要です。外食でしか提供できない価値(価値体験、出来たての料理、家族や仲間が集まる場の提案・提供、空間を楽しむこと、交流の場となること、など)を提供していくことがキーポイントになるでしょう。

 (エヌピーディー・ジャパン 東さやか)

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