余暇充実法(6)気功的生活の勧め

1995.06.05 77号 21面

手のひらを向き合わせて気のボールができますか。目に見えない気を感じることが気功の第一歩。気の感じは、温かい感じ、磁石のような反発感、ジンジンするような感じなど個人差があります。

気功をした後は気感が生じ、気のボールも簡単にできます。それは練功することで手のひらの血液の流れが良くなり、体のこわばりが徐々にとれて来るからです。また、ストレスが増すと血管が収縮して血流が悪くなり、手も冷たくなる。気をめぐらすことができるようになると緊張が消え、感情もゆったりとし、不安感などのマイナス感情もなくなる。これが気功の効果です。

気功は中国古来の健康法で気のトレーニングのこと。「功」は練習を積み重ねて行くことです。気功をすると、自分では気付かない「気の流れ」を改善し、自分で気を認識し、健康の元を作ることができます。

新石器時代末期の土器に亀の呼吸する姿が描かれているのが最初の気功といわれています。以来、儒教、仏教、道教、医学、武術と結びついた気を養うさまざまな方法が伝わり、これを「気功」として使い始めたのは、劉貴診という中医師といわれています。

実際に行う「功法」は多くの種類があり、流派も二〇〇〇とも三〇〇〇ともいわれています。その中から自分と出合ったものを入口として気功にふれて行くのが最良の道だと思う。疲れをとり気分を変えたい時に効果のある「手ぶらのスワイショウ」です。

スワイショウは腕を脱力して振る運動をいい、私が北京の王〓生先生に教わった方法は、両足が八の字にならないようにツマ先、カカトが平行になるようにゆったりと立つ。高いストールに腰かけるような感じで膝をゆるめる。膝頭がツマ先より出ないように尻、腰が後に引けて出っちりにならないように立つことです。

(余暇生活開発士・阿部章夫)

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