食品産業文化振興会、ニチレイフーズ・吉野達也氏が講演 「ハミダスで社内改革」

吉野達也氏

吉野達也氏

 日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は5日、講師にニチレイフーズ・ハミダス推進部長の吉野達也氏を迎えて「経営者と従業員がともに取り組む 企業風土改革『ハミダス活動』」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で例会を開催した。

 吉野氏は「独自の『ハミダス活動』でミッション(使命・存在意義)、ビジョン(目指す姿)を周知、浸透させたことで、業績停滞などによる社内の風通しの悪さを払拭し、業績回復にまで貢献している」と紹介した。

 ハミダス活動は2011年、収益構造の改善を目的に閉塞感漂う社内改革を進めるために当時の池田泰弘社長の発案によりスタート。ハミダスに込めた思いは(1)もっと、思いやりをもって(2)もっと、チャレンジして(3)もっと、楽しく–という。ハミダス活動は「あぐら(従業員との対話)」と「動画メッセージ(従業員に向けた情報発信)」が根幹となり、社内コミュニケーションに重点を置く。

 吉野氏は「経営者と従業員による対話“あぐら”は4年目にしてようやく定着し、意見が出し合える環境が整って双方向コミュニケーションが実現した。また、社員が抱える『誰に聞けばいいのか分からない』に応えるハミダス情報相談室を設置。もう一方の経営者発“動画メッセージ”を通じて、明るく元気で風通しの良い企業風土の醸成と、従業員が主体的に考えて行動する企業風土を根付かせた」とし、「このハミダス活動は、部署間のスムーズな連携やチャレンジする心、厳しくとも楽しく仕事をする姿勢を提唱している」と説明した。

 吉野氏は、「経営層と従業員の『共感と信頼』を基盤に、事業活動を通じた社会貢献と、従業員自ら考えて行動するSDGsの推進にも取り組んでいる」と語った。(宇津木宏昌)

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