知って得する情報:第3の油、健康界のニュースター「飛騨ごま」=山一商事

1997.09.10 24号 12面

飛騨地方に多いシソ科の植物「エゴマ」(飛騨ごま)が数年前から注目されている。きっかけは「主婦と生活」(一九九○年1月号)に掲載された「エゴマ油健康法」の記事。中で名古屋市立大学薬学部の奥山治美教授が、エゴマの種から作られたエゴマ油にたっぷり含まれるα-リノレン酸がガン、心筋梗塞、脳卒中、高血圧などの病気予防に効果を発揮する、と語ったこと。第一の油(動物性脂肪)、第二の油(植物性脂肪)に次ぐ第三の油として、ヘルシー時代の今日、脚光を浴びたというわけだ。

飛騨の豊かな山菜加工の総合食品メーカー、山一商事(株)(岐阜県高山市、電話0577・33・0111)では、以前からこの粒よりのエゴマをすりつぶしペースト状にして商品名「飛騨ごま」として販売。

同社営業部の中田真一次長によると、飛騨ごまにだし汁、醤油、田舎味噌、煮切り酒、砂糖を合わせてよくすって「飛騨ごまみそ」を作り、さまざまな料理に利用することができるという。

たとえば、郷土の旬の献立としてほうれん草や千切り大根のエゴマ和えや、タレにエゴマを混ぜた五平モチなどがすでに各方面で知られたメニューだ。最近では「中華の周富徳さんが飛騨へ来られた折に、たくさん買って行かれた」(中田次長)という話もある。

ホテルアソシア高山リゾートの洋食の當銘勇料理長は、フォアグラソースに使い子羊のローストにまぶしたり、アイスクリームに入れて濃厚な味わいにしたり、またチョコレートに入れて香ばしくするなど地元ならではの独特な風味を好んで利用。「飛騨風味フランス料理」メニューができるのも近いかもしれない。

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