漢方ダイアリー:あせもや湿疹のケア

2008.08.10 157号 08面
(上から)「五行草」、「勝湿顆粒」

(上から)「五行草」、「勝湿顆粒」

 ◆8月10日(日)

 暑さで手足がほてり、吐き気がしたり、食欲がわかなくて身体がだるい。かゆいあせもや湿疹もうっとうしくてイライラしてしまう…。

 夏まっさかりの8月は、高い気温と湿度が身体にさまざまな影響を及ぼす季節です。中国では、湿気によって”脾“(消化器系など)の働きが低下する”脾虚“になりやすくなると考えています。

 ◆湿が夏バテの原因に

 脾虚は食欲不振や吐き気、だるい、疲れやすいなどの体調不良の原因となります。夏はビールやかき氷、アイスクリームなどの冷たいものをおいしく感じる季節ではありますが、消化器に負担がかかります。脾虚の症状が現れた時は、甘いものや生もの、水分の摂りすぎに注意しましょう。脾の養生には、はと麦茶や山芋、春雨などを多めに取り入れるのが効果的です。漢方は、香りの生薬が含まれた「勝湿顆粒」や「五行草」が良いでしょう。

 ◆デトックス養生法を

 湿と熱が身体の中にたまると、皮膚のトラブルを引き起こす原因になります。顔や手足がほてりやすい、あせもや湿疹が出やすい人、またアトピー性皮膚炎が悪化している人は、チョコレートやケーキなど糖質の多いもの、とんかつやてんぷらなど脂分の多いもの、ポテトチップなどのスナック菓子やファストフード、牛乳、コーヒー、アルコールなどは控えめにして、湿と熱が身体にたまらないようにしましょう。

 日本とよく気候の似ている香港や広州の周辺に住む中国の人々は、胃腸にたまった湿気や熱毒をデトックスするために、薬膳スープや涼茶(金銀花、菊花、蒲公英などのハーブをブレンドしたお茶)を毎日摂って、食養生を行っています。日本では緑茶や、5種の植物エキスが配合された「五涼華」が良いでしょう。緑茶は飲用のほか、顔の湿布としても使えます。緑葉類の野菜やとり肉、豚肉などの食材もおすすめです。また半身浴をしながら、膝の裏側にある”委中“や、手の人差し指と親指の間にある”合谷“のツボをマッサージするのも、デトックス効果の高い養生法です。

 ○オススメは『板藍茶』『衛益顆粒』

 風邪やインフルエンザ予防の代表ハーブ「板藍根」のエキスを飲みやすいお茶にした『板藍茶』。のど飴タイプもあります。服用しやすいスティックタイプの『衛益顆粒』で粘膜強化を。

 ◆東洋エクササイズ

 だるい、むくみ、のぼせ、肌トラブルなどをケアするツボマッサージ。

 親指で合谷と委中を左右交互に、20回押しましょう。毎日1~2回、行うのがベストです。

 合谷…両手の甲側、人差し指と親指のまたの間あたり。委中…両ひざ頭の裏側の、横じわの真ん中あたり。

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