ヘルシートーク:フリーアナウンサー・小島奈津子さん
きのこを使ったさまざまなレシピを紹介する番組『きがきくキッチン』(BSフジ)でMCを務めている小島奈津子さん。番組中に料理家やシェフから教えてもらい自身の十八番にもなったという、おいしいきのこ料理のあれこれについてお聞きしました。
◆きのこは手を加えすぎず、シンプルに料理するのが一番
『きがきくキッチン』に出演するようになって一年半。番組できのこを紹介しているうちに、きのこそのものの旨みを楽しみたいと思うようになりました。きのこって淡白なイメージがありますが、実は旨み成分たっぷりなんです。でも、手を加えすぎると、きのこのおいしさが分からなくなってしまうような気がして、手間をかけないシンプル料理が一番だと思うようになりました。
そんな私が最近よくやるのが「蒸す」という調理法。シリコンスチーマーにきのこを入れて、電子レンジにかけるだけ。蒸し上がったところにレモンを絞り、オリーブオイルやバジルとあえたり、ザク切りトマトを加えたり。しょうゆで和風テイストに仕上げるのもいいですね。
どの料理家の先生も、きのこは一種類よりも絶対、数種類を一緒に調理したほうがいいとおっしゃいます。たとえばエリンギだけで作るのではなく、しめじとまいたけとブナピーも加えて4種類にすると、旨み成分が合わさることで、おいしさが×4どころか×8にもなるそうですよ。きのこは水分が多いので、たくさん使っても、火を入れると“かさ”が減って食べやすいボリュームになります。リーズナブルなのも嬉しいですよね。
◆「肉なしきのこじゃが」は浜内千波先生の伝説のレシピ
番組でご一緒する料理家・浜内千波先生のレシピは、いつもとても簡単なのに“目からウロコ”のものばかり。中でも「肉なしきのこじゃが」は、「おいしすぎる!」とスタッフも騒然となった伝説のレシピです。じゃがいもとたまねぎ、そして肉の代わりに大きくさいたきのこをどっさり。味付けはしょうゆとお酒だけ。きのこからエキスが出るので、だしを入れる必要がないんです。なぜか肉じゃがの味がして、食べごたえも十分。それなのに低カロリーという、すごい料理なんですよ。
浜内先生のレシピでもうひとつおすすめなのは、フライパンにベーコンを敷いて、なすときのことトマトをのせ、塩をパラパラッとふり、フタをして蒸し煮にするというもの。ベーコンからほどよい塩気が出て、トマトはちょっとくずれてトマトソースみたいになります。なすときのこからも旨みが出て、えも言われぬ味になるんですよ。うちの母に教えたら、何度もリピートしているようで、母のお友達にもどんどん広まっています。お友達から「パスタやリゾットにアレンジしてみたわ」なんていう報告を聞くと、レシピがシンプルだからこそ伝わっていくんだなぁと改めて思いましたね。
◆5歳の娘も、きのこと野菜が大好き 大人と同じものを食べています
夏によく作るのは、きのこをさっと湯通しして、オクラと梅肉、だしじょうゆと合わせる「きのこのネバネバ梅肉あえ」。オクラのネバネバと梅肉の酸味が食欲をそそるんです。お酒のおつまみにもいいんですけど、実は5歳の娘もよく食べるメニュー。娘はきのこも野菜も大好きで、何でもモリモリ食べてくれます。赤ちゃんだった頃、離乳食に野菜スープをよく作っていたのが良かったのかしら(笑)。大根、にんじん、たまねぎなど根菜がメインのスープですが、時には細かく刻んだきのこも入れていました。きっとこの時、きのこと野菜のおいしさを覚えたんでしょうね。
セロリのきんぴらもお弁当に入れますし、こんにゃくとひじきの煮物とか南蛮漬けとか、大人と同じように食べてますよ。そういえば、娘は豚汁も大好き。豚肉、きのこ、野菜と具だくさんのおみそ汁に、ごはんと焼き魚があれば大満足のようです。食物繊維やビタミンが豊富な料理を喜んで食べてくれるのは、親としても嬉しいですよね。これからもいろんなレシピにチャレンジして、家族と一緒に楽しみたいと思っています。
●プロフィル
こじま・なつこ 1968年埼玉県生まれ。1992年、フジテレビ入社。『タモリのボキャブラ天国』『おはよう!ナイスデイ』『めざましテレビ』など数多くの人気番組に出演。バラエティから報道番組まで幅広く活躍し、“なっちゃん”の愛称でお茶の間の人気者に。2002年、フジテレビを退社しフリーとなる。現在、『噂の!東京マガジン』(TBS)、『きがきくキッチン』(BSフジ)にレギュラー出演中。
●栄養バランス抜群のヘルシー食材 きのこを簡単においしく食べる方法、お伝えします!
◆きのこと牛肉のスタミナあんかけチャーハン
【材料(4人分)】
<チャーハン>
ごはん…360g/卵…2個/サラダ油…大さじ2/塩、こしょう…各少々
<あんかけの具>
エリンギ…1パック/まいたけ…1パック/牛肉(バラスライス)…150g/にんにくの芽…100g/中華スープ…400ml/サラダ油…大さじ1/塩…少々/ごま油…大さじ2/オイスターソース…大さじ2/しょうゆ…大さじ1/砂糖…小さじ1/水溶き片栗粉…適量
【作り方】
(1)エリンギ、まいたけ、牛肉、にんにくの芽を適当な大きさに切る。
(2)フライパンにサラダ油を熱し、溶き卵を半熟になるまで炒める。
(3)ごはんをボウルに入れ、(2)をまぜ合わせる。
(4)(3)をフライパンに戻し、塩、こしょうして炒めたら、器に盛る。
(5)中華スープにオイスターソース、しょうゆ、砂糖をまぜておく。
(6)フライパンにサラダ油を熱し、牛肉とにんにくの芽を入れて炒め、肉に火が通ってきたら、エリンギとまいたけを加えてさらに炒め、塩をふる。
(7)(5)を加え、少し煮る。
(8)水溶き片栗粉を加え、とろみがついたらごま油を加える。
(9)(4)に(8)をかけて完成。
(作:藪崎友宏先生)
◆夏うま!きのことトマトの涼そうめん
【材料(2人分)】
ぶなしめじ…1/2パック
ブナピー……1/2パック
トマト………1/2個
枝豆…………50g
青じそ………2枚
つゆの素……2人分(ぶっかけ風)
そうめん……4束
しょうが(すりおろし)…適量
【作り方】
(1)ぶなしめじ、ブナピーは石づきを切り、小房に分ける。
(2)枝豆は塩ずりし、熱湯で3分くらいゆでて、さやからはずす。
(3)トマトは枝豆の大きさほどに刻み、青じそは1cm角に刻む。しょうがはすりおろす。
(4)ぶなしめじ、ブナピーをさっとゆで、ザルに取り冷ます。
(5)そうめんを(4)のゆで汁でゆでて、しっかりもみ洗いし、冷水で締めて、ザルに取り水気を切る。
(6)そうめんを器に盛り、きのこ、トマトをのせ、つゆの素をかけ、枝豆、青じそ、しょうがを散らす。
(作:浜内千波先生)
●なっちゃんレシピ
モットーは「毎日食べても飽きない、野菜をたっぷり使ったレシピ」。夫婦ふたりのいつものレシピ、仲間が集まった時のおもてなしレシピ、小島家に伝わる家庭の味の数々を紹介。1,365円(地球丸くらしブックス)