イオン埼玉久喜農場から、いよいよトマト出荷! イオンアグリ創造
◇次世代型の農業目指したプロジェクト
イオンアグリ創造(株)の次世代施設園芸埼玉拠点(イオン埼玉久喜農場)から、大玉トマトの出荷が始まりました。3年前、農林水産省の次世代施設園芸導入加速化支援事業の1つとして、埼玉県と久喜市、イオンリテール(株)とイオンアグリ創造の4者によってプロジェクトがスタート。その後、JA全農さいたま、埼玉次世代施設園芸トマト研究会が加わり、今年の出荷に至りました。6月4日、関係者や地域の人たちが集い、華々しくオープニングセレモニーが開かれました。
●先端技術と販売力の融合
次世代施設園芸導入加速化支援事業は、先端技術と販売力を融合させ、木質バイオマス等の地域資源エネルギーを活用するとともに、生産から調製・出荷までの施設の大規模な集約化やICT(情報通信技術)を活用した高度な環境制御を行います。このことにより、低コストな周年・計画生産を実現、農業者の所得向上と地域の雇用創出を目指しています。
夏季の冷房と冬季の加湿用途に好適な細霧冷房、冬季の化石燃料使用量を5年間で約3割削減できる木質ペレット暖房なども使用しています。
●埼玉県知事も将来性に期待
式典で、上田清司埼玉県知事は「埼玉は施設園芸がさかんな県ですが、中でもとくに“赤いもの”が好評です」と、トマト生産に大きな将来性を感じていることを強調。齋藤健農林水産副大臣は、「施設園芸の先進国オランダを参考に、日本型にアレンジしたのがこの拠点。オランダと比べて軒高の低いハウスでもトマトの高品質を維持、周年生産ができるよう高密度でトマトを植え、11棟の温室で栽培ステージをずらすという日本独自の栽培方法を導入しました。近隣で生産される木質ペレットをハウスの加温に活用することにより、化石燃料依存からの脱却も目指しています」と、この拠点が全国のモデルとなる取り組みであることを高らかに宣言しました。
風雨や積雪に強く、これまでの農業の弱点だった天候不順を克服。環境にも配慮した新しい農業に期待したいですね。
◆年間100品目を生産・供給 イオンアグリ創造
全国21カ所の直営農場では、世界で最も普及している適正農業規範「グローバルGAP」の認証を受けた慣行農産物(イオン農場ブランド)を生産しています。また、全国にある約100団体のパートナー農場と一部の直営農場から、有機JAS認定を受けたオーガニック農産物(「トップバリュグリーンアイ」オーガニックブランド)の生産・供給に取り組むイオン(株)の連結子会社。
直営農場の耕作面積は、2017年時点で350ヘクタール。イオンの社員が地域のみなさまと力を合わせ約40品目を生産し、パートナー農場と合わせ、年間100品目の農産物を生産しています。