ほっとコーヒータイム(65)シーボルトのコーヒー普及戦略

2013.08.31 217号 06面
東京・築地、あかつき公園のシーボルト像

東京・築地、あかつき公園のシーボルト像

 江戸時代後期に長崎・出島のオランダ商館付き医師として来日したフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトは、日本のコーヒー普及に大きく貢献した人物。日本人にコーヒーの薬効を伝える一方、オランダ政府へは対日コーヒー販売戦略を進言していました。

 彼は1826年当時の日本での出来事を記した著書『江戸参府紀行』で、「二百年以上世界の珈琲商人と交通しながら、珈琲がまだ日本に納れられざるは、實に驚くに堪えたり」と普及の遅れを指摘。「彼等(日本人)は我等と交會するとき好みて珈琲を飮み」、需要はあるが流通量が不足と伝えました。

 日本でコーヒーを広めにくい理由を2つ挙げ、「一ツは日本人は生れながらに牛乳をば嫌悪すること、叉一ツは珈琲を燃燒することなり」。日本人は仏戒に抵触するとして牛乳を飲まず、また焙煎法を知らず豆を焦がし、味と価値を台無しにしていたと記しています。

 薬効の宣伝こそ効果的な普及策として「珈琲は生命を延長するものにして、日本の如き國にはそを保健剤として用ゆべしと勸むること」を推奨。

 一方、オランダ政府へは「毎年一定量のコーヒーを日本に送り、それは煎って粉にしてきれいな缶か瓶に詰め、ラベルに調理法や飲み方をわかりやすく表示するべし」と、現代にも通用しそうな販売戦略を進言しています。

 以降、日本のコーヒー流通量は徐々に増加。1920年代に急発展を遂げて、コーヒーは西洋化の象徴となっていきました。

 ●参考『江戸参府紀行』(東洋文庫87 シーボルト著、斎藤信翻訳、平凡社刊)

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