食のプロ注目、斬新な形状で食べ方の常識を変える新商品1位は「飲むおにぎり」

ヨコオデイリーフーズ「飲むおにぎり<梅こんぶ><梅かつお>」

ヨコオデイリーフーズ「飲むおにぎり<梅こんぶ><梅かつお>」

食品の開発は、素材や味にこだわる一方で、環境や食シーンの変化にも敏感に反応する。現代人の必要に応じて、形や食べ方を変えてしまうという柔軟性をも持っているのだ。今回は、そうした新しい需要を見据え、創意工夫の末、従来にはなかった食べ方提案をしている製品をランキング形式でご紹介しよう。なおデータは、日本食糧新聞社が運営する食品業界向け会員サイト「食@新製品」をもとにしている。

【1位】噛まずに食べられる「飲むおにぎり<梅こんぶ><梅かつお>」

第1位には、「飲むおにぎり<梅こんぶ><梅かつお>」(ヨコオデイリーフーズ)が見事ランクイン。

「カレーは飲むもの」などと豪語する人もいるが、こちらはパッケージ・中身ともに“飲むこと”に特化したおにぎり。スパウト付パウチ容器なので、そのまま吸えるだけでなく、噛まずに食べられる(飲める)中身設計。1パックで通常のおにぎり約1個分のカロリー200kcal、レタス1個分の食物繊維が摂取できる。原料にもこだわり、紀州南高梅・国産海苔・国産米を使用。

おにぎりを手で食べながら、スマホを操作する人は多いはず。しかし本品ならばスマホ画面が汚れる心配は一切ないだろう。常温で1年保存可能という点からも、非常食になりうる余地もありそうだ。

1個130gで160円。3月1日から全国発売予定。

ヨコオデイリーフーズ「飲むおにぎり<梅こんぶ><梅かつお>」

【2位】トッピング専用「シャカシャカかけ海苔」

海苔は巻くもの、蕎麦などにのせる“きざみ海苔”しか使わない人は多そうだ。第2位には、それ以外の海苔の使い方を推奨するべく、ボトル入りの「シャカシャカかけ海苔」(大森屋)が入った。

ほぼ本品のためだけに作られた新容器。内部にギザギザ付きのキャップを採用しており、ほどよくサイズカットした海苔や、ブレンドされたアオサ・エビ・大豆がバランスよく出てくるという形状には感心させられる。

海苔の風味だけではなく、ユズコショウの味と香りがアクセント。あくまでも“トッピング用の海苔”であり、“ふりかけ”ではないことは一度使ってみればわかるだろう。

1ボトル25g入りで420円(税別)。2月8日から全国で発売中。

大森屋「シャカシャカかけ海苔」

【3位】火を使わずに一人鍋「あごだし仕立ての湯とうふ」

3位には、「ひとり鍋」シリーズの新アイテム「あごだし仕立ての湯とうふ」(相模屋食料)がランクイン。 1人分の豆腐と調味たれが入った鍋セットで、単身者ならこのシリーズにお世話になっている人も多いのでは? 今回は、注目のアゴだしを使ったつゆに、やさしい食感を楽しめる‟寄せ豆腐”が絶妙な組み合わせ。

容器ごと電子レンジ(500W)で3分30秒。火も使わずに“鍋=家族の団らん”を一人で楽しめる、寒い時期にはピッタリの温か~いアイテムだ。

1食(1人前)で198円(税込)。昨秋から全国発売中。

相模屋食料「あごだし仕立ての湯とうふ」

【4位】一口ずつのポーション入り「ひとくち和菓子<抹茶わらびもち><黒糖くずきり>」

和菓子の中でもモチモチ・ツルツルと食感が特徴の“わらびもち”と“くずきり”。それらが一口サイズごとに個包装のフィルムに入った「ひとくち和菓子」シリーズ(永谷園)が4位に。

食器や手を汚すこともない。しかも、食べたい量だけを新鮮なまま食べられる。うやうやしく和菓子を頂くのもよいが、お手軽に「パクッ」と口にできるのも悪くない。

手軽ではあるが、<抹茶わらびもち>には本ワラビ粉を、<黒糖くずきり>には本葛粉を使用しており、味は本格派。

5袋入り89 gで 168円 (税別)。3月11日から全国発売予定。

永谷園「ひとくち和菓子<抹茶わらびもち><黒糖くずきり>」

【5位】冷食にも登場「まるでうなぎ蒲焼風」

昨年、うなぎの不漁やその影響による価格高騰などというニュースが世間を騒がせたのと同時に、“うなぎ蒲焼”の代替食品が話題になった。見た目はそっくりそのまま蒲焼なのだが、中身は実は・・・(練り製品)。しかし、高い製造技術とおいしさに感嘆した人も多かった。

そんな“うなぎ蒲焼“風製品に、冷食タイプが登場。スケトウダラを使い、ウナギのような食感と味に仕立てている。さらに見た目にもこだわっており、ウナギの皮に見立てているのは、イカスミ入りのすり身だ。従来のチルド製品よりも保存がきく点で使い勝手はよいだろう。パッケージ前面の「うまぎではありません」の文字が、注意喚起とともに好奇心をそそる。

4個144gで、オープンプライス。3月から全国発売予定。

マルハニチロ「まるでうなぎ蒲焼風」

以上「食のプロが注目する、食べ方の常識を変える新製品」ランキングをお届けした。これまでの食べ方や食べるシーンの思い込みを捨てて、時流にあった“イマドキ”なおいしさに挑戦してみてはいかがだろうか。

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