18年度アイスクリーム市場、6年連続過去最高 成長維持へ問われる真価

日本アイスクリーム協会が12日に発表した2018年度(18年4月~19年3月)アイスクリーム販売実績は、メーカー出荷ベース前年比1.4%増の5186億円となり、13年度に史上最高記録を更新してから6年連続で過去最高を更新した。例年に比べて早かった梅雨明けや、猛暑などの天候要因が追い風となり、苦戦した下期を吸収。各企業の高付加価値商品の効率的投入や販促強化などが奏功した。一方、今年に入り3月には一部商品の価格改定が実施されており、7年連続での市場拡大を続けてきた成長軌道の維持へ向け、真価が問われる年になりそうだ。(小澤弘教)

18年度は春先は前年並みで推移し、夏の猛暑が大きく影響してアイスクリーム需要を引き上げた。一部メーカーでは最需要期の7~8月に特に氷菓が品薄状態になり、店頭でも欠品した状況も見られた。ただし、秋からは天候が優れず消費マインドも冷えたためか、下期は前年割れとなった。

販売物量は1994年以来90万klを超えて推移しており、前年比4.3%増の92万9031klで着地したものの、結果的にリッター単価が低下。氷菓・ラクトアイスが大きく伸長したことも起因している。

種類別には、販売金額でアイスクリームが前年比5.3%減と大きく下回ったが、ラクトアイス、氷菓、アイスミルクが伸長。中でも氷菓は夏の猛暑で上期2桁増とけん引したものの、下期は2割減と大きく下回った。販売物量を見ると、リッター単価の低いラクトアイス、氷菓が構成比を上げており、単価の高いアイスクリーム、アイスミルクが下げた。また、取引制度の変更でリッター単価が下がったメーカーも一部あった。

形態別には、「モナカ」が12.6%増で伸長。ワンハンドでの食べやすさに加え、従来の形にとらわれない形態の商品が増えてきていることも見逃せない。販売物量では「スティック」「その他一般」「マルチパック」「紙カップ」の物量が大きく伸長。猛暑で氷系のバー需要が増加し、一口タイプの食べやすい商品が受け入れられたこと、加えて紙カップの新商品で新たな需要が喚起されたことなどが底上げ要因と考えられる。

迎えた19年度も引き続き、高付加価値商品の供給が成長軌道の鍵を握りそうだ。3月には、物流費・資材費・人件費の上昇などにより、一部商品が価格改定。今秋に控える消費増税による消費マインドへの影響も懸念される。「商品力・マーケティング力を磨き、価値訴求で売れる市場作り」(牛膓栄一日本アイスクリーム協会会長)を業界全体でいかに進めていくかが重要になってくる。

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