ペットフード特集

◆ペットフード特集:小売各社、強化カテゴリーに 新たな需要を開拓

総合 2019.07.29 11916号 04面

ペットフードの市場規模(全部門)は、2017年度2876億円(ペットフード協会統計資料)と前年比0.7%増。10年前の07年度が2440億円であったことを考慮すると増加傾向で、小売各社も非食品カテゴリーの中で強化カテゴリーに挙げ、注力している。

その実態は、以前は多くが犬を飼育し、ペットフードも犬用を中心に売場を構成していた。しかし近年、飼育者の高齢化で散歩ができない、マンション化などによる集合住宅での飼育禁止、飼育費用高騰(表3)など、さまざまな条件が重なったことで犬が減少傾向、猫は横ばい傾向が続き、18年度の飼育頭数は、犬が890万頭、猫が964万頭(表1)と、前年に続き猫が上回っているが、多くの売場は、まだ犬用中心の売場になっているのが実情で、現在は猫用を中心とした売場作りに徐々に転換しているところだ。

また、その他の課題では、ペットの高齢化をはじめ、特に犬では小型化が進み、ペットフードの消費量は減少傾向にあり、各社新たな市場開拓として、人間と同様に、機能性強化やプレミアム化、そのほか、おやつ需要の開拓などで単価アップや購入頻度増を図っている。

今後は、前述した市場に合致した売場づくり、健康志向による機能性商品の拡大、おやつ需要など新たな食事シーンの訴求など、新たな価値提案で「チャンスが広がる」と各社見ている。(海野裕之)

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