ヤマキ、「白だしスープ」提案強化 鶴瓶親子の新CM大量投下
ヤマキは「割烹白だし」を使った本格・手軽な「白だしスープ」提案を強化して、若年主婦のトライアル購買を促す。笑福亭鶴瓶親子を起用した新CMを3日から全国で大量投下し、店頭ではマネキン販売を推進する。調理喚起の可能性を追求した「スープ」で「新たな食体験を楽しんでもらう」(ヤマキ城戸善浩社長)。トップメーカーとして市場成長を加速する。
94年発売の「割烹」は、65億円規模と推定される白だし市場で18年連続のトップブランド。汎用訴求で毎年の市場拡大をけん引し、20周年を迎えた今下期は全社販売の重点商品に据える。「スープ」は「割烹」と水を1対9で希釈し、好みの具材と煮るだけ。直に飲むことで鰹節の一番だしのうまみと香りが実感でき、上品な味わいで料理上手になれるという、白だしの消費者価値を具現化する。
白だしは淡色仕立ての濃厚調味料として近年、TVの情報番組などメディアへの露出が進む。認知率は9割を超えて使用率は5割に上るが、日常使いはそのうち半数にとどまる。20~30歳代の使用意向、料理への期待感は高く、今後の成長余地は十分。万能調味料ならではの幅広いレシピ、各メニューに合った希釈法が逆にハードルになっていると判断し、ノン・ライトユーザー向けに「スープ」を紹介する。
「スープ」は調理法と出来上がりがイメージしやすく、具材を変えるだけでレシピが広がる、狭い間口で奥行きの広いメニュー。鶴瓶親子の共演でインパクトを持たせたCM、店頭での試食販売では季節感のある「たっぷりきのことふわふわ卵の白だしスープ」を推奨する。CMは例年以上のボリュームで投下し、1対9の希釈法も明示。リニューアルした商品包装での訴求、人気料理サイトや生活情報誌とのコラボ企画も進め、今期も順調な「割烹」売上げをさらに伸ばす。
(吉岡勇樹)