中国に根付く新しい麺文化 「美国加州牛肉面大王」卵入りのコシある麺
一九八五年、米国人華僑の李北〓社長が開業した「美国加州牛肉面大王」。当時は皆無だったFF感覚の加州面店は、新しい感覚の店として中級所得層、若者に支持された。
九一年にはFC展開を開始。九二年にはマクドナルド、ケンタッキーフライドチキンなどが次々上陸するに従い、同店も出店に加速度がつき、最盛期には一〇〇店ちかくのチェーン展開をする。
ところが、しっかりとしたFCの組織力に欠けていたため、加盟店は自店の利益追求に走り、ついにはFCとしての機能を果たせなくなった。
個々に独立した店舗の一つに、朱福雲さん経営する「美国加州牛肉面大王」がある。
組織は自然消滅したが、「卵入りのコシのある麺と独自の味を持つ加州(カリフォルニア)牛肉麺は、今でも人気があると信じる」朱社長は、個店として営業を続けるだけでなく、ほかにもしゃぶしゃぶ店や北京市内および韓国にも進出させているブティックなど幅広い事業化を進めている。
「資本力は弱いが、アイディアで成功していける」と確信する。