ライフフーズ、中国合弁で新工場 「野菜惣菜」の生産拠点に

2005.07.04 302号 5面

広範な冷凍加工青果を30年以上にわたり製造・販売している、ライフフーズ(株)(東京都中央区、電話03・5566・4682)は、中国山東省の莱陽市で冷食惣菜の本格生産をスタートした。3月、現地冷食メーカーと合弁で設立した新工場が竣工。「筑前煮」や「おくらとモロヘイヤのおかか和え」など、野菜を使った業務用と家庭用惣菜の生産拠点として機能する。5月27日に明らかにした。同社としては昨年5月に味の素冷凍食品など3社合弁で立ち上げた、中国福建省の冷凍野菜工場に次ぐ投資となる。

昨年12月、長年の取引先で地元メーカーの莱陽恒潤食品有限公司と、合弁会社「莱陽恒明食品有限公司」を立ち上げて新工場の設立に着手した。投資額は明らかにしていないが、出資比率はライフフーズ25%、恒潤食品が75%という。董事長には恒潤食品トップが就いた。工場は敷地面積が4280平方メートル、建屋面積は1760平方メートル、従業員は300人。HACCP対応で、内壁は全面をステンレスで覆うなど最新の衛生設備を備える。来年3月までの2005年度、約1000tの生産を計画。現在は11品目をラインアップしている。

ライフフーズは昨春から、強みとする豊富な野菜原料を使った業務用惣菜の製造に着手していた。保存性に優れてロスが少なく、レトルトやチルド品に比べ色合いや鮮度・食感が落ちない冷凍品の長所を生かし、自然解凍するだけで使える定番メニューなどを発売した。今回、新工場での本格生産にシフトして効率を高めた。また合成着色料、化学調味料、保存料を使用しない新規格として品質アップを図っている。

すでにホテル、スーパー惣菜売場、産業給食、弁当店などに導入実績があるが、家庭用としても近く生協ルートに向けた供給を始める。今後はスーパー向けトレー入り商品も生産する予定という。健康志向の野菜に一手間を加えた惣菜商材として、需要の拡大が見込まれる。

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