急浮上する21世紀型チキン料理・ロテサリー WDI「K・ロジャーズロースターズ」

1995.08.07 82号 5面

中抜きしたチキンを串に刺して直火でじっくりあぶり焼きしただけのシンプルな料理。ロテサリーチキンを焼く前に柑橘類、自然のハーブ、各種スパイスをベースとしたオリジナル・レシピのマリネ液で一昼夜マリネードして独特のフレーバーをつけ独自の「味」を開発、多くの支持を得て全米で人気急上昇中なのが同店である。

一九九一年の一号店以来今年5月には二五〇店舗、今年の暮れには三七〇店を予定、九七年には一〇〇〇店を目指す。創業は、歌手のケニー・ロジャース氏とケンタッキー・フライド・チキンの共同所有者で元会長のジョン・Y・ブラウン氏。

同店舗が6月、東京・世田谷区の用賀にオープンした。日本進出一号店である。(株)ダブリュー・ディー・アイシステム(東京都港区、03・3470・5307)がケニー・Rを展開するロースターズ・アジア・パシフィック社と提携して(株)ロースターズ・ジャパンを設立したことによるもの。

民度の高い山の手立地の用賀を一号店に選んだ理由には、流行で終わらず、確実な口コミで「ケニー・R」を育てたいという戦略がある。同店は二三八平方メートル、客席面積一二〇平方メートル、席数七九席。対象顧客は一六歳から三〇歳の男女を中心にファミリーを狙う。客単価はランチ九〇〇円、ディナー一三〇〇円で平均一一〇〇円、見込み客数は月一万八〇〇〇人、月商二〇〇〇万円を見込む。イートイン、テークアウトは半々。

店内はFFのキャフェテリア方式を採っており、チキンのローストを薪と竃(かま)で演出している。「アメリカの食文化を日本に伝えたいというのが弊社の一貫した方針。ケニー・R出店は新しいアメリカの紹介という位置付」(同社)で年内に湘南地区にもう一店、将来の構想としては全国を対象にマキシムで三〇〇店を予定している。

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