ワケありの盛り付け:看板メニューの角煮を酢豚に野菜は入れない
●肉だけで勝負
「四つ角飯店」は創業1927年、97年の歴史を持つ老舗中の老舗の中華料理店。看板メニューは「角煮」。高橋淳店主の父親が約30年前に考案したもので、1人前600gの巨大角煮だ。その角煮を生かしたメニューが「角煮黒酢酢豚」。限定20食を完売する人気メニューだ。
2時間スープで煮た豚肉を醤油、砂糖、八角などで味と香りを付けた後、バットに並べて一晩、冷蔵庫で寝かせる。一口大にカットした肉に片栗粉をまぶして揚げ、黒酢を使用した甘酸っぱいあんに絡めて盛り付ける。一般的な酢豚によく入っているニンジン、玉ネギ、ピーマンなどの野菜をあえて入れないことで、肉のうまみと黒酢のコクが引き立つ。合計3時間火にかけた肉はホロホロとほぐれ、肉にまぶした片栗粉と黒酢アンがとろけ合う。
「盛り付けで気をつけているのは、ふちをあんで汚さないことと、周りの緑が映えること。黒酢あんの甘さが絶妙で、うちのメニューの中で味の人気はナンバーワンです」と高橋店主。シンプルな黒とグリーンの盛り付けが光るメニューだ。
●店舗情報
「四つ角飯店」
所在地=東京都立川市曙町1-16-5