食肉加工品特集

乳肉・油脂 2019.05.15
食肉加工品特集

 食肉加工品業界を取り巻く環境は厳しく、量販店では定番商品中心の展開が続き、新商品の導入が難しくなっている。ハム・ソーセージについては、既存主力商品のシェア争いが激しく、単価が下げ止まり傾向となっている。また、物流コスト・人件費増などの経費負担が大きく、収益性が悪化している。一方で簡便ニーズが高まる中、ハンバーグや惣菜類などの調理加工品は、伸長傾向にある。18年は前年同様その他ハムに分類されるサラダチキンの大幅伸長で、ロースハムの落ち込み分をカバーし、18年(1~12月)の生産数量は前年比80t増の55万4342tと、わずかに前年を上回った。メーカーの存在感を示すためには、今後は同質化の価格競争だけではなく、差別化につながる消費者視点に立った価値訴求商品、新機軸商品の開発が不可欠となっている。(廣瀬嘉一)