オリーブオイル特集

乳肉・油脂 2021.07.12

 ●鍵はトライアル加速・リピート定着
 家庭用オリーブオイルの20年市場規模は、前年比微増となる約430億円(本紙推定)となった。コロナ禍での内食増を背景に物量ベースでは拡大したものの、巣ごもりや節約志向で安価な大容量輸入品などの需要が高まったことで平均単価が下落、金額ベースでは微増にとどまった。一方で、家庭内調理の増大を背景にトライアルが進み、市場の間口は通年で拡大した。内食需要の定着が見込まれる21年は、20年からのトライアルをさらに誘発・定着させ、“奥行き”につなげられるかがカギを握る。原料事情など不透明な要素も多いが、参入メーカーでは20年に行えなかった店頭施策を順次行っていく予定。家庭内調理の機会増加に伴い、多彩な料理への活用が広がれば、拡大基調に入ることが予想される。(村岡直樹)