東北地区新春特集

2022.01.26

 東北は広く、北と南で、あるいは県ごとに異なった食文化が育まれてきた。このため足元のマーケット中心で、全国向け商品をつくる準NBメーカーが少ない。観光客に喜ばれる銘品はあくまでも銘品であって、土産物店、百貨店での販売で良しとしてきたきらいがある。しかし長引くコロナ禍、需要の激減で軌道修正を余儀なくされているところが少なくない。
 一方、地域限定とはいえ、小売や卸のさまざまな指摘を受けながら、愚直にものづくりを続け、変わらぬ支持を集める中小メーカーもある。老舗の高額商品と違って買い物かごにポンと入れられる商品は、高齢化社会で消費の二極化の一方を支えていくことになろう。(東北支局長=三沢篤)